2014年11月25日火曜日

ウラシマ効果で右往左往。

 ZAZENの精神世界探求メソッドを利用したヴァカンスで、遠いオールドアースのヤポネに私の意識は遊んだ。
 ブースタを使ったわけではないので、身体能力に変化もなければ副作用もなかったが、我に返ってみれば世界はところどころで変化していて、私はワープ航法さえ思い出せないような有様だ(アカウントも切れていた)。

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※ブースタ(Booster)
 EVEの世界では、一般に麻薬のことを指す。
 一時的な能力アップが見込めるが、副作用が出る場合も多い。
 当然ながらほとんどのものは非合法。
 CONCORD のいない宙域で利用しましょう。

 お酒は二十歳を過ぎてから。
 ブースタは HighSec を過ぎてから。
 楽しく適量を吸引(でいいのかな?)しましょう。

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 ヤポネへのトリップは悪夢のような日々で、つまりはいわゆるバッドトリップで、私のPCはものの見事に再起不能となり、PC DEPOT という店舗に修理を依頼したら外注先で傷つけられて帰ってきて、製造中止のため部品は取り寄せもできず、つまりはどうすることもできない状態に陥ったのでした。
 かくて私は海外サイトから新品の電源を取り寄せ(Macなので電源ユニットだけでもちょっとした価格でした)、苦戦の末に取り付けたものの症状が改善せず、もはや暗澹たる思いを通り越してなんだか楽しい気持ちにさえなってきて、オークションで同等の動作品を1台落札し(電源ユニットより安かった)、完全分解して清掃し、以前利用していたマシンからストレージやグラフィックボードやメモリを移設し、何度も何度も動作テストを繰り返してようやく動作する状態に復旧させ、バックアップストレージからシステムを復元した。

 まるでクローンジャンプのように、私のマシンは不意に元に戻ったのであった。
 が。

 ひさしぶりのキーボードであり、かつ、愛用していたOSはEVEクライアントに対応できないためアップデートを要し(OSそのものは無料だが)、すっかり使い勝手が変わったために嫌な気分になり(私はコンピュータの使い勝手にうるさい)、マウスの反応に驚き(私のマウスポインタはすごく速い)、いくつかの周辺機器のドライバが非対応になったためにさらに嫌な気分になり、EVEのアカウントを復活させ、ようやくとログインした。


 手足のように操作していた船だけれど、久しぶりにログインしたステーションはどこかよそよそしい。
 あたりまえだ、ここは故郷でもないしオフィスでさえない。
 FS社の Public Chat CH は無人で、私と青白い顔の真雪が「ぼけら~」と向かい合うのみ。

 目の前には、トリップ直前まで乗っていたはずの Vargur がぷかぷかしているが、あんなものに乗れる気がしない。

 わたしは。
 そうだ、わたしはブラスタを撃つのが好きだったから、ブラスタを撃つ船がどこかにあるはずなのだ。
 と思って周囲( Ship Hanger )を見回しても、シャトルと輸送船しかない。

 どこかを拠点として、そこから戦闘艦を移送して、ここに私は来たのだろう。
 きっとそんな生き方をしていた。

 どこかにあるもの。
 そうだ、Assetをサーチすればきっと出てくるだろう。
 そう思って私の愛しいプロテウス(愛称:ぷろてうにゃ)を探すと、ありましたありました7j先にありました。
 これはひとまず、リハビリを兼ねて宇宙へ飛び出そう!

 と思ってステーションから(かなり強引に)Dockout したものの、キーボードやら周辺機器の設定が変わってしまったために満足に操作ができず、ダブルクリックで進行方向を変えるのがやっと……。

 OVの表示変更方法を思い出し、GUIコマンドからジャンプをして、やっとの思いでプロテウスの元へ。



 さて。

 こんな状況でブラスタ艦に乗って、高速機動をしつつ、ドロンを操り、スクリプトや弾薬を換装し、敵集団の動作を予測し、殲滅することができるでしょうか。

 ためしに、L2ミッションへ出かけてみました。
 ちょっと怖いので、超絶高価モジュールはT2モジュールに換装して出発です。


 命からがらミッション終了。

 ……。
 なんですかこの新米パイロットっぷりは。

 ブラスタ艦なのに棒立ちです。棒立ち。
 MWDを動作させたまま棒立ち。
 信号サイズが5倍になったまま棒立ち。

 敵FGに囲まれて、撃たれまくって、シールドアラートにビビって変な方向をダブルクリックして宇宙の彼方へ飛び去りつつ、ブラスタはほとんどかすりもしない有様。

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※シールドアラート
 シールドが任意の値を下回ると鳴る警報。
 シールド艦にとっては危険な状態を示すが、プロテウスはアーマー防御艦であるため、シールドアラートはまったく気にする必要のないもの。
 ちなみにこの戦闘のとき、結局シールドを抜けるダメージは計上されなかったとさ。

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 嗚呼。

 私の流麗な操艦テクニックはいずこへ(たぶん宇宙の彼方)。

 あんなに美しく力強く思えていた「ぷろてうにゃ」の勇姿が、なんだか野暮ったく見えます。あの緑色のペイントは、ミズゴケでしょうか。

 Proteus は、ブラスタを数十発撃ってやっとFGを沈めるような、そんな船だったでしょうか。
 棒立ちで、敵の接近を待つような、そんな消極的な船だったでしょうか。
 ゲートへの接近さえじれったくてゲートアクティベートボタンを連打していたはずが、ゲートにぶつかって跳ね飛ばされてから慌ててどのボタンを押すべきか探すような、そんな鈍くさい船だったでしょうか。
 こんな状態でL3以上のミッションへ出かけて、無事に戻れるでしょうか。
(たぶん無理)



 かあさん、すごーく心配です(誰?)。

 なのでしばらくは練習の日々になりそうです。
 ありがとうございました。

火薬砲を撃ち放て。(火薬砲弾の属性について)

 以下は2014年の始めか、2013年の終わり頃に書いたものです。

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 Marauder の操艦にも慣れてきた。
 高機動傾向にある Minmatar の Vargur とはいえ、ベースはBS。基本は巨大で鈍重な機体だ。

 それに Marauder の性能をフル活用するならば Bastion モジュールの装備と稼動は必須といえるものの、それによってこの巨大な艦は、動かぬ砲台と成り果てる。
 もちろん、もちろん、Bastion モジュールは機動性を犠牲にして余りある性能を提供してくれる。
 ただ、モジュールのスイッチを切り忘れたがために、しばらくその場所に釘付けになることは日常茶飯事のようだ。

 そうそう、Marauder が変形することを知らなかった私は、FS Public CH のゲストからそれを教わり、まじまじとアップで見た。(一度だけだが)


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※ Marauder:
 強襲型(T2)BS。
 攻撃/防御とも高い性能を誇る上、積載量も多い。


※ Vargur:
 Minmatar の誇る強襲型BS。
 アップデートによって外観が改修され、以前の「作りかけ」感はほとんどなくなった。


※ Bastion Module:
 Marauder にのみ装備可能な特殊兵装。
 High Slot に装備する。
 もともと Marauder クラスは4門までしか武装を装着できないので余裕はあるだろう。

 船体各層の全属性耐性を向上(各層それぞれ30%ずつ)。
 リペア能力を向上(100%上昇)。
 船体制限を無視し、最大ロックオン数を13まで上昇(キャラクタスキルを上限とする)。
 武装の射程を延長(タレットは有効/最大射程がそれぞれ25%、ミサイルは速度が25%上昇)。
 ほとんどの電子戦モジュールによる影響を無効化。

 ただし、モジュール起動中は船が移動できない。
 てこでも動かなくなる(誰が宇宙空間でテコを使うのかは知らないけれど)。

 稼動するとちょっとだけ変形するので、オトコノコならきっと気に入るんじゃないだろうか。

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 でも、Vargur の変形。
 大切な放熱フィンに覆いをしてしまうことになるのだけれど、よいのでしょうか。
 これって、どんな設計思想なんだろう?


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※ 放熱フィン:
 Minmatar のほとんどの船はセイル状の可視光透過性薄膜パネルが装備されている。
 このパネルは、かの Amarr帝国の主要兵装、レーザー兵器の電界拡散および熱放射を目的とした標準的な装備らしい。
 いっぽう、Vargur が Bastion モジュールを稼動すると、フィンの半分ほどを覆うように可動式の追加装甲が展開される。

 ……いや。だからそれ。
 しないほうがいいんじゃないの?

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>>>

 さて、今回は火薬砲です。火薬砲。
 いまさら火薬砲? と蔑む目つきで私を見ているそこのアナタ。

 そういうのやめてください。
 私はMかSかと尋ねられたらNと答えます。

 しかし、まあ。ええ。
 いまさら火薬砲です。

 ちょっとだけ、タレットの特徴も含めておさらいしてみましょう。


【火薬砲の特徴】
  • 属性が選べて豊富。
     火薬砲以外のタレットにレーザービーム(パルス)とレイルガン(ブラスタ)があります。
     しかしこれらはいずれも属性が固定されています。
     (レーザーは電気と熱。レイルガンとブラスタは貫通と熱)
     ほかのタレット同様、火薬砲にも豊富な(豊富すぎるほどの)弾種がありますが、前述のレーザのレンズやレイルガンの弾薬のように、ダメージ係数と射程とトラッキング、だけではなく、属性が変化します。
     具体的な詳細は後述しちゃうぞぅ(口調が変)。
  • 着弾が早い。
     これはタレットすべての特徴です。
    「属性を変更したいならミサイルでいいじゃない」と多くのミサイラは口をそろえて言うことでしょう(私だってミサイルを使っているときはそう言います)。
     でも、ミサイルは着弾までに時間がかかります。
     ターゲットが遠方にあるほど、無駄弾を撃つ可能性は高くなります。
     至近距離戦闘をしている場合でも、あなたやわたしのミサイルはときおりターゲットを見失い、宇宙の彼方へ旅立ってゆきます。
     あなたやわたしの大切かつ貴重で高価な、T2弾やFac弾が宇宙の彼方へ飛んでゆくのを、わたしたちは黙って見守る以外、方法がないのでしょうか(ありません)。
     火薬砲はタレットなので、撃ったら即着弾します。
     外すことはありますが、着弾レスポンスについてはミサイルなど遠く及びません。
  • 遠方なら小型艦も倒しやすい。
     これは大型タレット特有の特徴です。
     ミサイルは爆発速度や爆発半径が固定のため、大型ミサイルの大規模(で遅い)爆発は、小型艦にダメージを与えにくくなります。
     これは相互の距離や角速度には関係ありません。
     大型のタレット弾薬も、小型艦に対してなかなか当てにくい(トラッキングも、信号サイズも)ですが、例によって例に漏れず、直線状に近づいてくる(あるいは遠ざかる)標的のトラッキングはきわめて小さくなるため、ダメージを与えやすくなります。
     BC/BSクラスが相手なら、集団の渦中に飛び込んで逃げ散る標的を撃つことができますが、FG相手の場合は遠方に構えて、近づいてくるものを撃ち落すのがよいでしょう。
  •  Opt.Range(有効射程)は短く、Falloff(減衰射程)が長い。
     これはタレットのうちでも火薬砲に顕著な特性です。
     レーザー兵器やレイルガンの場合、ダメージ減衰のない Opt.Range が大きく、減衰域である Falloff が小さいのですが、火薬砲は真逆で、Opt.Range はわずかで、Falloff が大きくなっています。
     Falloff が大きいということは、必然的にダメージのばらつきが大きくなります。
     合計射程そのものは、全体に距離が長めです。


【弾薬の種類とNPC】

 では、実際にどのようなシーンで、どのような火薬砲が実用的なのでしょうか。
 まずはお馴染み弾薬情報を見てみましょう。

http://wikiwiki.jp/eveonlinejp/?System%2FWeapon%2FProjectile%20Turret#s5827c8b


 なんだかすごい種類がありますね。
 それぞれ Opt.Range 修正と Tracking 修正があって、高威力のものほど Opt.Range が短いことになります。
 これが最初の悩みどころです。
 これだけの種類の弾薬の中から、相手の特性や状況に合わせた弾薬をたったひとつ、選ばなくてはなりません。


 NPCの苦手属性はこれです。

http://wikiwiki.jp/eveonlinejp/?Military%2FNPC


 さて、あなたならどうしますか?



 Angel は Exp 属性。
 Sansha と Blood、Drone は EM 属性。
 Serpentis と Mercenaries は Therm 属性。
 これらの属性を得意とする高威力弾は簡単に見つかると思います。

 私のように射程や防御よりも威力を優先する(=船をすぐ燃やす)人間にとって、必要な弾薬はこの3種類だけです。
 言うまでもなく、EMP(EM) / Fusion(Exp) / Phased Plasma(Therm) です。

 でもでも、Kin 属性のNPCに対してはどうするの?

 確かに、Kin 属性の弾薬 Titanium Sabot が、あります。
 威力が中程度のグループに属していて、トラッキングに20%のボーナスがあります。
 
 が、威力が低いので出番がありません。
 実際に、EoM や Mordus を相手に使用した場合、Phased Plasma のほうが高いダメージをはじき出します。
 Guristas のごく一部には Kin 属性以外ではあまりダメージが計上できないNPCもいますが、ほとんどの場合は Phased Plasma で事足ります。



 よって火薬砲で必要な弾薬は、基本的にたったの3つ、ということになります。

 ちなみに、長射程弾薬についてですが、射程修正は Opt.Range に対してのみです。
 火薬砲は、短い Opt.Range と 長い Falloff が特徴の武装ですから、長射程ボーナスなんてものはただの気休めです(たぶん)。



 さぁ、ここまで分かったらもう大丈夫。
 あとはバンバン撃ちまくりましょう。
 気分はマカロニウエスタン(古いって)。
 ガンマン気取りで蜂の巣にしたりされたりしてみましょう。

 ただし火薬射撃の反動にだけは十分注意してくださいね。

2014年8月4日月曜日

ステーションゾンビがやってきた ヤァ!ヤァ!ヤァ!

 はい、みなさんこんにちはー!(こんにちはー!)

 やってきましたステーションゾンビ。今月はわたくし、如月つららがお送りしております。

 私の愛しいMac(2008版)がとうとう6年目にしてご昇天召されまして。
 以来、ステーションにすらログインできない状態が続いております。

 すなわち私、如月つららのタマシイは今現在、遠く離れたオールドアースはヤポネの片田舎にて、椅子に座ってぼやーんと白昼夢におぼれているだけなのです。

 ステーションの私のカラダは元気かしら。
 真雪はいつものとおり、ぼけら~、としているのかな。
(そしてゾンビ化しているのかな)
  FSのPubCH(チャットCHのこと)は、無人になっているのかなぁ。
 みんな元気かなぁ。なにせ2ヶ月以上は顔も出していないわけだし。
 スキルキューもからっから、だし。
 ステーションにこもっている私のカラダは、タマシイが抜けているこの2ヶ月の間、いったいどうやって過ごしているのだろう。
 ポッドの羊水の中でぷかぷか浮いているのだろうか。
 だとしたら、またお肌がぷるぷるになってしまう。いや、それは嬉しいことか。
 しかしあの、殺風景でGeekyな部屋のソファに座っているのだとしたらどうだろう。
 Quafe(Podパイロットの間では一番有名で、一番売れていて、一番人気があり、一番飲まれている清涼飲料水)しかろくな水分のないあの部屋で、私はゾンビになっていないかしら。

 そんなわけで、ステーションゾンビと化しているであろう私、如月つららの肉体に代わり、オールドアースで長期休暇中の如月つららのタマシイが、FTL通信的なサムシングを用いてみなさんにお伝えしているわけです。はい。



 ああ。
 かわいいかわいい、ぷにたんに乗りたい。
 ぷろてうにゃであれこれぶん殴りたい。ブラスタでぶん殴りたい。殴って動かなくなるまでブラスタで殴りたい。血も出なくなるまで殴りたい。灰も燃え尽きるまで殴りたい。
 あとあと、テングで(そんな攻撃効かないもんね)ってしたい。
 火薬砲で、あれこれ壊したい。
 でもでも、やっぱり殴るならぷろてうにゃに乗りたい。乗って殴りたい。
 でもだけど新しい工場の様子を確かめてみたい。
 なにより、スキルくらいセットしたい。

 暗闇を眺めて、マーケットを覗いて、エージェントと冗談を言い合って、知り合った仲間と卑猥な冗句で盛り上がって、ステキFitに思いを馳せて、高額モジュールを買って詐欺られて、生産販売でそれを取り返しつつ、ミッションで残骸を漁って、飽きたら遠い土地に飛び立って。

 そんな日々が今は遠い。

 なぜなら、私はステーションゾンビだから。
 ステーションゾンビでカサッカサに乾燥しているから。
 カサッカサになってタマシイが抜けてしまって、そのタマシイはオールドアースのヤポネのあたりでぼけら~、としているから。
(どこかからステキなパイロットが現れて、私(の干からびた肉体)をポッドの羊水に漬けてくれれば、prprに戻る(かもしれない)けれど)
 それでもIRLが地獄のように忙しいから。
 結果としてなかなかログインができなくて、ブラスタでぶん殴る日々を夢見るしかないのだ、今は。



 でもでも、火薬砲とNPCとの相性について、次回はちゃんとレクチャーしちゃうぞ!
 船に乗れなくても、特性はちゃんとアタマの中(タマシイのハートの中)に残っているのですから。

 問題は、廉価版のいい加減なPCを買うべきか、それともなじみのマシンを修繕するべきか、あるいは相変わらずのハイスペックマシンを諦めずに狙うべきか。

 オールドアースはヤポネ。その夏は、今年も暑いのでした。

 みなさん、IRLともに干からびてステーションゾンビになったりしないように、気をつけてくださいね。

 それでは次回の放送をお楽しみに!
 See you next time, bye-bye !

2014年3月2日日曜日

火薬砲BANZAI-予告編

 戦争になると、私はすぐに逃げる。
 今回、2度も同じ相手から宣戦布告された私は、退避用の会社を設立し、FSに代わりのCEOを用意し、真雪もろとも、そそくさと移籍した。

 手間は掛かるが、HighSecでの交戦が許されるのは戦争が受理された(宣戦布告されて実際に戦争状態に入った)Corpどうしのはずだから、他社への移籍は悪くない選択だと思ったのだ。
 実際、その後に宣戦布告されることも、襲撃を受けることもなかった。

>>>

 EVE Onlineでは、最終的なコンテンツレベルが、どうしてもPvPを含むように設計されているという。
 これはおなじみで、多くの人が言うところだ。
 人が誰でも幸せを探す旅人であるように、よりよい資源、よりよい環境をもとめて、人は宇宙をさまようのだ。

 これだけ宇宙が広いのに、それにもかかわらず、それでも資源は有限なのだ。

 だから、そのエンドレベルのコンテンツにおいて、競争し、対立し、略奪しあうのは必然なのだろう。

 PvPがエキサイティングな経験であることは知っている。
 PvPによって、ゲーム内の経済が活性化することも分かる。
 ゲームデザインの中で、PvPが重要な意味合いを持つことも、エンドレベルコンテンツであることも必然だと思うし、デザイナたちが「PvPをするべきだ」と言い放ち、それをあたかも免罪符のようにして他者に襲撃する人たちがいることも、必然だろう。

 だからなおさら、私はPvPをしたくない。
 もっと精確にいえばPvPを「強制されたくない」。

 冗談交じりに「Kamikaze Corp にしちゃおうか」なんてことを言うことはあるけれど、降りかかる火の粉を払うことさえも、私はできればしたくない。

「それはCCPのゲームデザインにそぐわない」と言われるなら沿わなくて結構。
 私はCCPに遊ばされるのではなく、EVEで遊んでいたい。

「PvPはエキサイティングだ」というのだから、時折(火の粉を振り払う程度に)してみることはあるけれど、やはり肌に合わない。

「すべてのゲームコンテンツを楽しむ上で絶対必要だ」とはいうものの、私は今のプレイに飽きることもなく満足している。

 もちろん自分からしたくなったら私はするだろう。
 けれども、それまでは誰にも(たとえゲームデザイナであろうとも)それを強制されたくないし、されるいわれもないと思っている。

 たしかに売られた喧嘩から背を向けるのは、みっともないかもしれない。
 それでも私は逃げる。

 したくないことを強要されて従うのは、自分でしたいことが分からないのと同じくらいみっともないことだ。
 PvEが好きなことは、PvPを敬遠することは、そんなに恥ずべきことだろうか。
 私はそうは思わない。

>>>

 というわけで、以前のアップデートで強化された Marauderクラスに乗ってみることにした。
(詳細は当該ページで「バッションモジュール」「ヴァーガー」の単語で検索してみてください)
 まさかのT2BSである。

 なぜ「まさか」なのかというと、私はBSのことを「大きくて鈍くさい棺桶」程度にしか認識していなかったからである。スキルも重いし。
 T3CLをはじめ、CL/BCクラスに特化したスキル学習をして暮らしていたので、なおさらBSが苦手だ。

 が、たまたま火薬砲のスキルを Machariel で覚えるうちに、Minmatar と Gallente のBSもL5にしてしまった。

(ちなみに、なんどでも宣言しておきたいが、私はカルダリ生まれです。)


 LサイズT2火薬砲は覚えたものの、ブラスタは覚えておらず。
 そうなると、必然的に、乗りたくなる船は Vargur というわけですね。
 リンク先の画像は建造途中みたいなダサい船ですが、いつかのアップデートから、けっこうカッコいい建造中の船みたいになりました!

 まぁ、Fitは誰もが考えるようなありきたりなしろものですから公開しません。

 High Slot がどうしても余るし、電力不足もあって、Energy Vampire(他の船からキャパシタの電力を奪う)を装備することにしました。



 ということで、次回からは、火薬砲のすばらしさに関するレビューをまとめたいと思います。

 ……ほんとだろうか。