2013年1月27日日曜日

お金がなくてもいいじゃない?

 お金おカネおかね~。
 商都に買い物に行くたび、JPCHを眺めるたび、私はついついお金を目的にしてしまっている自分に気がつく。

 それはそうだろう。
 ISK(EVE宇宙通貨)さえあれば、好きな船が買えるし、PLEX(パイロットライセンス:ゲームタイムを1ヶ月延長することの出来るアイテム)も買える。
 お金がすべてだ! という気持ちになるのは、あるいは自然なことなのかもしれない。



 私もそんなわけで、このところお金を貯めていたのだけれど、本気で貯め始めたら本当に貯まってしまったので、ぱーっと散在した。
 今は所持金が 100mil を切っているけれど、やっぱりこのくらいがちょうどよいと感じてしまう。



 そんなわけで、たまにはちゃんと放浪/冒険してみよう、と思い、Amarr の奥地にある Low を抜けた先の High Sec に遊びに行ってきた。
 Low に囲まれた、離れ小島のような High Sec エリア。
 こうした場所は、Caldari にはない。
(Minmatar などは、そもそも「治安のよい場所」が少ない印象だし)

 ミッションをこなす傍ら、数ヶ月前から Map を眺めては興味津々でいたのだ。
 しかし「この世はお金だ!」と思ってしまうと、そんなお金にもならない冒険旅行に出かけるメリットは、何もない、のである。

 しかしまぁ、本気でお金を貯めれば貯まることが分かったところで、たまには出かけてみよう、と出かけてみました。
 こうした「浮島」状の HighSec は、Amarr と Gallente 領に属しているものが多いようで、そのうちのいくつかをめぐってみよう、というのが今回の目的。

 入念なプランを練って、というのは性分に合わないので、個体にはインプラントを差しっぱなし(わざわざインプラントなしの個体に乗り換えない)、船はそのへんにあったインタセプタ(ワープが速い、という理由)に飛び乗って。
 ゲーム内マップだけを見て、Ship Kill や Pod Kill など確認しないで、Way Point を設定したら、出発です!

 Low Sec の移動は、BPOの研究やコピーで、もうすっかり慣れっこになりました。
 俊敏なFGを使って手動で飛ぶので、BSから Smart Bomb を受けたことはありますが、致命的なダメージを被ったり、まして船が破壊されたことはありません。

 そんなわけで、ゲートを目指しては飛び、ゲートキャンパと睨み合いながらもジャンプボタンを連打して飛び、何だかよくわからない、もやもやしたものを放射しながら近づいてくるT3(恐怖!)を尻目にジャンプボタンを連打して飛び、というのにも馴れつつあります。

 実はルートは大きく分けて2通りくらいあります。
 経由する Low System の少ない Gallente コースと、Low System は多いけれどSL(※後述)に Null(※後述)がない Amarr からのルート。
 私は Amarr の奥地でしかないと思っていたのですが、Gallente の High と最終的にはつながっていたので、驚きました。


※SL:

Security Level:星系治安レベルを指し、SSと略されることも多い。
0.4 以下は警察機構がまともに機能しない Low Security System と呼ばれる。

※Null(Null Sec):

SL0.0以下となり、4大国家が治安統制力をまったく持っていない星系。
どこかの Alliance が所有していることがほとんどで、この領域でのみ使用が許される恐ろしい兵装がいくつかある。




 もちろん私が恐れるのは、Warp Disruptor Field、範囲型ワープ妨害だ。
 単体型の Warp Disruptor なら High Sec でもお目にかかる。
 しかしそれはロックされなければ問題にならない。
(ついでに、私は Warp Core Stabillizer を満載しているから、妨害強度が2~3程度なら無視できる)
 けれど、Null でのみ使用が許可されているこのフィールドにつかまったら最後、そこから出るより前にそれはそれはひどいことをされてしまいそうです。
(Warp Disruptor Field の妨害強度は100。Warp Corp Stabillizer は何の役にも立たない)

 そんなわけで、距離の短い Null 経由よりも、距離は長いけれど心配の少ないNull なし経由を選んだわけです。
 先の投稿でも触れましたが、T3には範囲型ワープ妨害を無視する SubSystem があるのでそんなFitで出かけることも可能です。
 しかし、目的もなく散策に出かけるのに、そんな高価な船で出かける必要があるとも思えません。
 なにより「どんな危険があるのかも含めて体験しに行く」ことが目的なのですから。






 しかしまぁ、結構安全な道中だったのではないでしょうか。

 驚いたのは、ものすごい過疎地を期待して出かけたのだけれど、意外に人がいること。
 商売はどうかと見てみたのだけれど、案外品物もある。
 きっと、現地で生産をしている人もいるのだろう。

 L4エージェントも、それぞれの「浮島」に多少は存在しているので、材料を集めるのには事欠かずに済みそうですし、Low も近いので探索したりするのにもいいかもしれません。
  当然ながら、これらの(特に途中に広く横たわる Low Sec)エリアは、High Sec よりも Null エリアに近いので、宙が綺麗です。 Gallente のグリーンと Amarr のオレンジの星雲、それから遠くに小さく青い(Caldari かな?)の星雲が見えました。

 俗世の些事に疲れてしまったら、こんなへんぴで不便な場所に行って、しばらく静養するのもよいかなぁ、なんて思いました。
 問題は「何を」「どうやって」持って行き、持って帰ってくるか、ですね。
 俗世の些事から離れようと言いつつも、ついついそういう卑しい大人っぷりを発揮してしまう自分を、恥ずかしく思ったりして。

 みなさんも、たまには ISK のことを忘れて、お金にならない旅行などをしてみてはいかかでしょうか。
 見知らぬ星系で、聞いたこともない Region で、新しい発見があるかもしれません。

2013年1月23日水曜日

T3って、どう乗るの?(Fittingとスキルについて)

 クローンにジャンプするたび、私たちを襲う危惧とも疑問ともつかない感覚がある。
「この私は、ちゃんと『私』なのだろうか」
 もちろんジャンプの後、Corpのメンバをはじめ、皆が皆、特に奇異な目で私を見ることはない。
 だからきっと、おそらく今の私は、ジャンプ前の私と同一の「私」として存在しているのだろう。

 スクールにいた頃、このジレンマについて教官は遠い時代の名言を取り出し、おまじないのように唱えたものだ。
「我思う、ゆえに我あり」
 なるほど、と今は思う。
 ここで私を「私」だろうかと考えているのだから、私は少なくとも私なのだろう。



 ながらく Proteus 用のインプラントを装着した身体だった。
 ある程度以上、EVE宇宙に暮らしている人なら、ジャンプクローン技術はおなじみだろう。

 この肉体に宿る意識が焼かれ、消失するときに瞬間転送されるスキルクローンとは似て非なるもので、意識のあるうちから、遠く離れたクローン施設で眠る任意の個体にジャンプする技術である。
 それに使われるクローンがジャンプクローンと呼ばれており、それを複数所有することも可能である。

 私の場合もご多分にもれず、いくつかのNPC Corpでの地位が向上するうちに、そのCorpの所有する施設の使用権を獲得することができて、以来いくつかのクローンを所有している。

「私の意識」をもつ「私」が二人以上いると、なんだか宇宙の存在的にうまくないことがあるらしく(たしか脳共鳴とか、そういうのが起こるのだったか)、そのあたりは個体が(おそらく意識レベルから)破壊されるのを防ぐ技術が徹底しており、私は「私以外の私」と会ったことも話したこもない。
 だから、どの個体にジャンプしても、私は私でいられる(ようだ)。

 もっとも、自分のクローン肉体以外の、たとえば性別や国籍の違う別人にジャンプすると、これはこれで肉体レベルでの問題があるらしく、私は「つらら」のクローン体でしか目覚めることがない。
 もっとも、私の意識を消失させた瞬間に、DNAの異なる他の肉体が目覚めてしまったら、その「全く異なる構成の脳」に発生する意識が「この私のもの」であるはずもないわけで、まぁ、当然といえば当然なのだろう。

 クローン技術については、下記リンクが詳しい。
http://wikiwiki.jp/eveonlinejp/?Backstory%2FCLONING :クローン技術の Backstory
http://wikiwiki.jp/eveonlinejp/?System%2FJump%20Clone :クローンの使用法について



 お金のないパイロットの多く(もちろん、私もそこに含まれる)にとって、クローン自体を用意するのは比較的容易ではあるのだけれど、インプラントまでそれぞれに用意することはなかなかむつかしい。

 そんなわけで、一時期、Amarr のHAS Sacrilege のためにHAM(Heavy Assaul Missile)用のインプラント群(といっても、2つくらいであとは空白)を装着していた個体で目覚めた「私」は、ずいぶん長いあいだ人工羊水に浸ってぴちぴちになった肌をさすりながら、足りないインプラントを購入して装着するべく、Jita に向かったのだ。

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 T3艦は、現在4カ国においてCLクラスのみが1種類ずつ存在している、かなり特殊な艦船です。

 まず、Subsystem と呼ばれる船の部品が5つの部位で4種類ずつ存在します。
 5つの部位とは


  それぞれのFacごとに、さまざまな特性をもつ Subsystem が存在し、それらを組み合わせる(組み替える)ことでひとつの艦船として運用が可能になります。
 また、リグについてはコアにあたる艦船本体に装着されるため、リグも含めた Fit 変更を行いたい場合はリグを差し替えるか、別の本体を用意する必要があるでしょう。

 今回は、ミッションでT3を使う場合に、どのような運用をするのがいいかについて考えてみましょう。
(T3のFitを自分で悩みぬきたい人は、ここから先は読まないほうがよいと思います)
  • Offensive
    CLスキル Lv5 が前提となるT3艦に乗ろうとするあなたなら、当該Facの得意とする武装についてよくご存知かと思います。
    Facごとの Offensive Subsystem レベルごとに、ボーナスが発生します。
    Subsystem によっても得意な武装は異なるため、あなたが得意な System を選択するのが一番です。
    (Tengu でブラスタを撃つくらいの勢いが大事です)
    Warfare Link をT3で使いたい、というちょっとネジのおかしなあなたも、適切な Subsystem を選択すればOKということになります。
  • Defensive
    当然ながら、Amarr/Gallente なら Armor 防御、Caldari なら Shield 防御に関する、さまざまなボーナスが Subsystem ごとに設定されています。
    EFTで試すと、どの Subsystem がもっとも有用か、一目瞭然です。
    ええ、回復力を Lv ごとに増加させる、という Subsystem です。
    (すべての防御属性をアップさせるものは、全属性の相手の時には有効となるでしょう)
    ところが、両方の防御形態を利用できる Minmatar には、これと同等のものが存在しません。
    かわりに「信号サイズを縮小させる」というものが存在します。
    (効果は……乗ったことがないので分かりません^^;)
  • Electronics
    ミッションの場合、ターゲットレンジとセンサ強度を上げるものを使うのが王道のようです。
    ただし、Fit したいモジュールやスキルの関係でCPU増加を選ぶケースもあります。
  • Engineering
    私の場合、MWDを使用する都合上(そしてリグ以外で Cap 補給をしないのが理想なので)Capacitor Recharger 一択です。
    もちろん、他のものを利用して運用する方法もあります。
    (Armorバッファを利用する場合、PGを大きくするほうが有利でしょう。もちろん、そんな防御はミッションではお勧めしません)
  • Propulsion
    MWDに(キャパシタ消費量であるとか、増加信号サイズ低減の)ボーナスがあるのは、Proteus だけ!(布教活動)
    なんて私がいくらいっても、ほとんどの人は Proteus に乗ってくれません。
    いいんです、いいんです。
    誰も買わなければ、私が買うときに安く買えますからいいんです。


 続いてスキルです。

 搭乗しているT3船が他者の攻撃によって破壊された場合、5つある Subsystem スキルのいずれかのレベルがひとつ下がります。
 たまたまレベルの低いものが下がれば気にするほどのこともありませんが、L5のものが下がれば、元に戻すのに3日以上かかるでしょう。
 だからといって、能力はいかんなく発揮したい。




 おそらく多くの人が、5つのサブシステムを3~4にはするでしょう。ここに迷う必要はありません。
 考え方は人それぞれですが、私の場合は、Offence / Defence / Engineeering システムは非常に重要だと考えます。

 このため、その3つについては他より優先的にレベルを上げ、必要に応じてL5にします。
 とくに Defensive Subsystem だけは優先的にL5にするべきだと私は考えます。

 T3はたしかに優秀な艦船ですが、その特性を把握し、それを十全に活かせるプレイヤスキルが身につくまでは相応に時間を要します。
 私の場合、Proteus は3隻ほど落としています。PvP をしたのではなく、ミッションで、です。
 もちろん、ミッションにはあまり向かないとされるブラスタ艦を使う以上、相応に気を遣うべきではあるのですが。

 幸いT2モジュールを積んでいる船しか落としていませんが、これが運悪くDED品を満載していたりしたら、その損失は致命的です。




 艦船の運用でもっとも大切なことは、その能力を過信しないことですが、T3も例外ではありません。

 もしもDED品などを購入する際も、スキルと同じように防御に使うものを最優先とするべきではないでしょうか。

 もちろん、そのまえにT2品だけを装備している状態で、一度くらいは落としておくべきです。
 T3は多目的艦という位置づけをされてはいますが、決して「万能」艦ではないのです。



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追記。
どういうわけなのか、私がこのブログにコメントしようとすると失敗してしまいます。
Corp メンバがほとんどなので問題ないとは思いますが、念のため、他意のなきことご承知おきください。

2013年1月20日日曜日

Tengu に乗ってみた。

 そろそろ、新しい船に乗ろうかな、と思った。

 Proteus に乗って久しいし、アップデートもあったことだし、Lサイズタレットを搭載できる Tier3 BC は防御が貧弱で今回のアップデートからは持ち出すのも恐ろしい感じだし。
 寒いし、年も明けたし、雪だまは投げていないし、Corp はいろいろごたごたしていたし。
 なので、そろそろ別の船はどうだろう? と思ったのです。

 ちょうど EFT の最新版に修正が入っていたので、ダウンロードして「はてさて、これはどうかなぁー」なんてやっていたわけです。

 気がついたら、Command Ship にも乗れるようになっていたので、さてさて Night Hawk に乗ろうか、それともいよいよ私も Tengu に乗るべきかしら? とドキドキしながら。

 Tengu で、なかなかナイスな Fit ができそうな気がしました。
 ブラスタ使いの私でも我慢できる程度のDPS(600くらいになりそう?)と、Caldari のシールド艦ならではの高い防御力(Sansha 相手に1000 くらい耐えられそう?)。

 それにしても Shield Booster は、T2とDED品の性能差がちょっと異常な感じで、卑怯だなぁ。
 だけどまぁ、貧弱防御で落とすことを考えるとDED品を使おうかなぁ、なんて思ったのです。思っていたのです。

 それでは早速、マーケットでの実価格を。
 と思って、ゲームにログインして、マーケットを見て愕然としました。

 Mサイズのブースタひとつで、1bil 超えてるよー。(**;
 DEDのハードナもひととおり揃えるのに、いったいいくらかかることか……。

 えーと、えーと。
 プロテウスのあれが○○milで、あっちは○○milで。

 トータルの差を考えると、1.5 bil くらい Tengu のほうが高いんです。
 たしかに、あの防御力は魅力的ですが。
 だけどあまりにも高いです(ついでにそんなに現金資産がない)。
 それに、私、ミサイルはそんなに得意じゃないですし、シールド防御もそんなに得意じゃない(たびたびネタにしますが、これでも Caldari 生まれです)。

 結局そんなことならDPSも高いし、ミッションする程度ならほとんど問題ない Proteus に乗り続けてればいいんじゃない?

 ということになり(Proteus を売ってまで乗りたくはないので)、このまま続投ということになりました。



 Command Ship も乗れるようになっているので、ここはひとつ Night Hawk ?

 とも思ったのですが。

「こんなDPSだと、私きっと寝ちゃうかな」って思いましたので、乗ることはなさそうです。

 DPSの高い船のいいところは、攻撃に関するオペレーションが忙しいことだと思うのです。
 防御が高い船だと、ぼんやりしている間、たとえば「ほかの作業をしてしまおう」と席を立ったり、海賊を撃破するまでの時間にイライラして席を立ったり、撃破までの時間に疲れて眠くなって席を立ったりします(ベッドへ直行です)。

 では攻撃力を上げようとすると、Shield 艦は防御がどんどん下がって燃え上がります。
(Passive Shield 前提の船に乗ったら最後、私は Drake だろうと Rattle Snake だろうと、落とすでしょう。ええ、落とすでしょう。)
 結果的に、私は Armor 防御と相性がいいのです。


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 それが、昨年末の頃の話。

 さて、実際に Tengu を買ってみました。
 いまさらといえば今さらだけれど、あまねく宇宙で「名機」の呼び名をほしいままにしている Caldari のT3クルーザ。

 WHにいた頃も頻繁に Tengu の姿を見ていた。
 多くの人が使っているということは、それだけ有能な船なのだろう。

 私が愛用している Gallente連邦産T3、Proteus の敵役でもあり、お互いにライバルともいえる性格を持っている。



 私の生まれ故郷でもある企業国家 Caldari と Gallente 連邦の歴史については、日本語 Wiki の Backstory にもあるが、その船の特徴もそれぞれ徹底している。

 特に火力を重視した Gallente が得意とするブラスタという火器は、Thermal と Kin のダメージをほぼ等しく与える。
 高い火力の弾薬はトラッキングを重視したタレットより射出されるが、射程はきわめて短く、肉眼で敵艦が見える距離での戦闘になることも多い。

 もうひとつの武装、Drone はただのペットです(こんなことを言うと、Drone 使いのみなさんに叱られるかもしれませんが)。

 Caldari が最も得意とするのはミサイル系の兵器。
 特に Kin 属性のミサイルを得意としている。
 もうひとつ、ブラスタと同じカテゴリにあたるレイルガンは、ダメージ属性こそ同じだけれど、しかしブラスタとは反対の性質を持っている。
 威力はさほどではなく、タレットのトラッキングもたいしたものではないが、遠距離狙撃による安定したダメージを期待できる。

 Gallente 艦の防御形態は Armor 防御が基本、Caldari 艦のそれは Shield 防御。

 T2/T3船の場合、特化される防御が Kin/Therm なのは同様だけれど、Gallente の場合はより Kin 属性を重視し、Caldari の場合は、Therm 属性を重視している。



 T3船は、ご存知の方も多いと思うけれど、いくつかの部品を組み替えることでさまざまな特性を持たせることが出来る。
 もちろん、私が最初に選んだ武装はブラスタ。
 人に Fit を見せたら「Tengu のアドバンテージが台無しw」「ミサイル無視w」「もはやレールガンですらない」など、いろいろなご意見を頂きました。

 でもいいんです。
 Active Shield で、ブラスタを撃つ Tengu のシュールな姿といったらありません。
 戦術は、Proteus の頃と一緒で「MWDでひたすら近づいていって、殴る。」これだけです。

 非常にシンプル。そしてなかなかのダメージ。
 なにより Optimal Range が広いので、トラッキングとのバランスが取りやすいです。

 通常、ブラスタは相手に肉薄する必要があります。
 近づけば近づくほど、対象のわずかな動きでも、大きな角速度が発生します。
 このため Optimal Range に敵機を収めようとした場合、ほとんどの弾薬でトラッキングが大きくぶれてしまうことが多いのです。
 さらに Falloff を含めても、射程距離は非常に短いため、そこからわずかに距離が開けばあっさりダメージが与えられなくなってしまいます。
 結果として、ブラスタ艦は各種モジュールやスキルによる補正はもちろん、プレイヤの操艦技術も重要になります。

 一方、Optimal Range が倍近くになる Tengu の場合、目標との距離に余裕ができ、トラッキングを取りやすくなり、さらに Optimal Range に収めることが容易なため、十分なダメージを発揮しやすくなります。

 しかし、こんな説明に耳を傾けてくれる人は、どこにもいません。
「Tengu にブラスタ装備」なんて言おうものなら、Caldari でも笑いもの、Gallente でも馬鹿にされるでしょう。

 では、と艦船のアドバンテージを最大限に発揮するべく、Heavy Missile を装備したものの……。
 退屈です。
 明らかに、私が乗って退屈しないタイプの船ではありません。
 火力を求めて AfterBurner を装備すれば、船の遅さが目に付きますし、MWDを装備したら、火力が貧弱になります。
 結果、HAM(Heavy Assault Missile)を装備することにしました。

 これなら、DPSも我慢できる程度にはありますし、MWDで飛び回れます。
 なによりトラッキングを考えなくていいので、最大出力で敵のごく近くを Orbit し続けることが可能なのです。
(Proteus でこんなことをしたら、BS程度の大型艦でさえ、たまに外すでしょう)

 気楽&高い防御力(ええ、ええ。お金を使い果たしました)。
 ミサイル Tengu がミッションの王様、といわれるのはこういう理由なのかもしれません。

 ただ、やっぱり個人的には、ブラスタのほうが好きなので、ここはちょっと悩むところですね。
「うわ、あの Tengu ブラスタ撃ってるよ」という、好奇の目にさらされるのは、いたしかたないと諦めましょう。