2011年12月26日月曜日

けだるい午後はDDでミッションを。

  以前からしたいなぁ、と思っていたことがあったので、DD(Destroyer)を使って、L3Killミッション(通常、BC以上の艦船が推奨されている)に出かけてみた。

  以前は、BCでL4ミッションに赴き、まんまと船を燃やしたので、どうせ燃やすなら損失の小さいほうがよいと思ったのである。

  船体とリグと弾薬は社内備蓄があったのだけれど(全部自作)その他のモジュールがなくて、買い物に出かけました。
  T2タレットx8の出費がとても大きいです(笑)

  結果的には、3つほどミッションに挑んで、ソロでクリアすることができました。



  Fitはこんな感じ。

[Catalyst, T2]

=== Specification ===
DPS 330 ( Turret 314 / Drone 16 ) : ( Volley 820 )
Range : [Neutron] 2.4+2 (Opt+Fall) ( Tracking : 0.466 )
        [Ion] 2+1.6 (Opt+Fall) ( Tracking : 0.495 )

Capacitor :
Lasts 2m8s ( Deactivate MWD )
Lasts 2m15s ( Deactivate Blaster )
Stable at 51% ( Deactivate MWD & Blaster )
Lasts 4m 46s ( Activate Repair only )

Velocity : 333 [m/s] ( Deactivate MWD ) / 1656 [m/s] ( Activate MWD)



---[ Low Slot ]---
Small Armor Repairer II

=== Anti Exp / Kin ===
Deffence ( Armor ) : EM 50% / THR 35% / KIN 64.3% / EXP 50% 
Possible Tank for Angel : Average 24 / Max 36

Energized Magnetic Membrane II
Energized Reactive Membrane II

---[ Med Slot ]---
Catalyzed Cold-Gas I Arcjet Thrusters
Small Capacitor Booster II, Cap Booster 25

---[ High Slot ]---
Light Neutron Blaster II, Void S
Light Neutron Blaster II, Void S
Light Neutron Blaster II, Void S
Light Neutron Blaster II, Void S
Light Neutron Blaster II, Void S
Light Neutron Blaster II, Void S
Light Ion Blaster II, Void S
Light Ion Blaster II, Void S

---[ Rig Slot ]
Small Capacitor Control Circuit I
Small Ancillary Current Router I
Small Ancillary Current Router I

---[ Drone ]
Hobgoblin II x1



  ぱっと見てすぐに分かるのが、キャパシタのひどさです。
  ブースタを使っているのに、継続戦闘時間が2分程度です。
  ウルトラマンだって、もうちょっと働きます(古いって)。

  あえて Capacitor Recharger ではなくブースタにしたのは、使ってみたかったからです(きっぱり)
  実は、ハードナをひとつ減らして、Cap. Power Relay と Cap. Recherger にすると非常に安定するのですが、防御が異常におろそかになることもあって、ブースタにしたのです。

  小型機でL3に挑む場合、30分は継戦可能にするのが私のセオリィなのですが。
(なんでもかんでも Stable 至上主義者ではありません)

  この Fit でStable にできるのは、唯一、ブースタとリペアだけを使っているときのみ……。
  しかも、満足に属性防御もできない紙装甲です。

  なのに最適戦闘距離は 2000m 以内です。Ship ボーナスで射程が上がっているのにこの程度です。



  当然ながら、戦場では息切れのためステーションに戻ることもたびたびでした。
  また、一度はドロンを身代わりにして戦場を離脱したり(苦笑)

  かなりハードな(眠っている暇もない)経験です。
  しかし、MWDの高速飛行や、ブラスタによる「とっ突き撃ち」(approach で タックルしながら撃つ)は気持ちよくできましたし、330 というDPSは、私がBS「Abaddon」を操縦するときよりも場合によっては高い数値です。

  FGに比べると、大きく鈍重な機体ですが「楽しい」と素直に感じられる挑戦でした。

2011年12月22日木曜日

放浪Corpはどこへゆく/灰になる日々

  さて。
  設立当初はともかく、人を募集してからというもの、どうなるかと思っていた Flat Sleeper ですが、収益も安定しつつある。
  ミッションランナだけで運営している頃とはこんなに違うのね(@@;)と思ったり。

  個人でも、私はLoot品を売却することは年に数回しかない(ほとんど溶かして材料にする)ので今のスタイルはとても気に入っている。



  T2開発生産は、投資額も相応に高くつきますが、収益性もけっして悪いものではないように感じます。
  最近では、今回の Update で新規投入されたT2モジュールのいくつかを開発/生産し、社内配布したり、売ったりしています。

  私の好きな Assault Ship を生産できる日も、来るのかなぁ。。。(きらきら)となっています。

  そんな私は、交易商人 兼 ミッションランナとしてプレイを始めたのですが、スキルの器用貧乏さはプレイ暦1年を超えた現在もとどまることがありません。
  覚えているスキル数は240に手が届く勢いで、ほとんどのスキルは「どうしてもという理由がなければ Lv3 ~ Lv4(ひどい場合はLv2)」です。



  そんなわけで、
「そこそこの交易ができて」「そこそこにミッションができて」「そこそこにタレットが使えて」「そこそこにミサイルが使えて」「そこそこにドロンが使えて」「そこそこにアーマ防御ができて」「そこそこにシールド防御もできて」「そこそこの生産ができて」「そこそこに開発ができて」「そこそこに惑星開発もできて」という具合の、非常に「そこそこ」まみれなキャラクタができるわけです。ええ、R&Dだってできるわけです。

  ぜひともこのまま器用貧乏に走っていきたいと思います。

  もちろん、全てのスキルをつぎつぎと Lv5 にしてゆくという、猪突猛進なスタイルはカッコいいなぁ、と憧れるのですが、私には無理なのだと痛感しています。



  Assault Ship といえば、一度は特集を組みたいと思うほど、私にとっては運命的な船です。
  今のCorpのメンバのほとんどは、私のことを「ブラスタ&MWD使い」の接近戦好きだと思っているのですが、ほんとは、そんなの怖くて仕方がなかったのです。(ほんとだよ! ><、)

  Caldari のBC、Drake で行商をしていた頃、カーゴを占有する弾薬にはほとほと嫌気が差していました。
  ちょうどその頃、Amarr帝国のエナジタレットに使うレンズは、消耗しないから予備弾薬も必要ない(!)、という噂を聞き(これだ!)と内心ガッツポーズをしたものです。

  それまで、シールド&ハイブリッドタレット or ミサイル、という平凡な Caldarian の道を歩んでいた私は、急遽、帝国BCに乗るために、レーザタレットを覚え、アーマ防御を学び、という方向転換をしました。

  これが実に(カーゴスペース的に)快適で、Amarrの技術はすごいなぁ、と素直に感心したものです。

  ただ、AmarrのBSは、たびたび燃やしました。
  アーマリペア・ナノボットが働いているときの、あの低く響く音と、ゆったりと進む船の速度が、私を眠りに誘うのです。
(正直に言うと、Fit知識が不足していて防御モジュールが足りなかったのですが)
  キャパシタの基礎スキルが低かった頃は「Apocalypse」。
  キャパシタが安定し始めてからは「Abaddon」。

  いずれも優美な艦船ばかりです。
 
  優美なのはBSばかりではありません。
  FGも実にきらびやかで、外観も彫刻までされていて、ぴかぴかです。
(無愛想な外観の Caldari FG とは大違いです)
  アーマ防御艦の豊富な Low Slot は、そのまま Expanded Cargohold による積載量UPに活かされました。

  商売は順調に運び、Amarr帝国の探索型FG「Magnate」が実に運搬に適した軽量艦船であることに気がつき、「まぐたん」の愛称をつけて可愛がりました。
  とくに可愛いと思ったのは重戦闘型FG「Punisher」で、「ぷにたん」と名前を付けて可愛がり、BPOも手に入れて無駄に作ってはハンガに飾って喜んだものです。



  この「ぷにたん」に、T2艦があることを、あるとき私は知りました。
  RetributionVengeance です。

  このうち、Vengeance は、今まで「そこそこ」に培ったミサイルスキルが役に立ちそうではありませんか。
  値段もBSほど高くありません。

  なので、必死になって情報を集めました。
  なんでも、乗りなれればL3程度のミッションはクリアできるということ。
  これはすごい船のような気がしてきました。

  必須スキルを育てるのは大変でしたが、基礎スキルがほとんど(Spaceship Command 3 / Engineering 5 / Mechanic 5 / 対応Fac の FG 5)で、R&Dにも活かせると思ったため、半月ほどで乗れるようにしました。

  しばらく乗っているうちに、さらに情報を集め、今度は「Ishkur」に目をつけました。
  クラス最高のDPS。何よりドロンが5隻出せる(予備までつめる)FGなんて、ほかにあるでしょうか。

  もちろん、1000m以内(Sサイズブラスタ が Antimatter Charge を装填した場合の有効射程は1000m を切り、最大射程を入れても3000m にも及びません)での接近戦なんて考えたくもないので、レイルガンを積む予定でいました。

以前の記事 でも書きましたが、そんな至近距離で戦闘するなんて、ほんとにアタマがおかしいよ!と思っていました。



  しかし、この Ishkur。実際に乗ってみて分かったのですが、ブラスタを使わないことにはDPSが出ないのです。



 ・・・ やむなく、ブラスタを使うことにしました。

  MWD装備でミッションができることを知らなかったので、ABとブラスタを装備して発進し、敵艦の群れに飛び込むのはとてもドキドキしたものです。

  でも、ミッションをしていて気がつきました。
  小型艦はもちろん、BSでさえも数百発程度の弾薬があれば撃破する能力がこの船にはあり、BS1隻分の賞金があれば、数千発のT2弾薬だって買えます。

  さすがに大量の敵に囲まれると困りますが、遠距離から敵をおびき出してドロンを放ち、敵が分散して数が減った頃合を見計らって敵の群れに飛び込んで殲滅、という今まで考えもしなかったような戦略に身を投じることになりました。

  対BS戦は、最初の頃こそ震えるほど恐ろしかったものの、10km程度に近づいてしまえば10隻以上のBSから狙われてもどうということはないということも分かりました。



  そのようなわけで、私のブラスタ使いの道がスタートしたのです(遠い目)。
  その後どういうわけか Gallente CL→BSとは進まず、HASを目指しつつ、高価な海賊船 Vigilant に乗るようになって、これもたびたび灰にしました。
交易で作り上げた私の財産は、このような形でいつも灰になっています。
(さっぱりお金が貯まりません)



  でも、遠距離狙撃艦は、やっぱり眠ってしまうので、今のスタイルがどうやら合っているようです。

2011年12月20日火曜日

防御属性の基本

  新型BCは、きっとLサイズタレットを装備できるCLだから、高機動/高火力という私好みのFitだったらうまくいくに違いない!

  と思い立ったが吉日、出てきて早々ダメな子扱いされている Talos に、レイルガンをベースにした高機動/高火力、パッシブシールド(はっきりいって防御無視)の Fit をして、L4ミッションに出発しました。

  ええ、ええ。
  死ぬかと思いましたとも。

  L3だと歯ごたえがなさそうなことは予感していたのですが、あんなFitだときっとL3でも宇宙の藻屑がまたひとつ、となっていたことでしょう。

  幸い、撃墜はまぬがれましたが、Armor70%近くまでダメージが入ってしまったものを、修理もしないでそのままハンガに放り込みました。

  そんな、おバカFitは以下の通り(よい子はまねしちゃダメだよ?)。

[Talos, Passive Railgun]

[ Low Slot ]
  Magnetic Field Stabilizer II x4
  Co-Processor II

[ Med Slot ]
  Y-T8 Overcharged Hydrocarbon I Microwarpdrive
  Large Shield Extender II x2
  Target Painter II

[ High Slot ]
  425mm Prototype I Gauss Gun, Caldari Navy Antimatter Charge L x8

[ Rig Slot ]
  Medium Capacitor Control Circuit I x3

[ Drones ]
  Hobgoblin II x5

  予定では、最適戦闘距離が40~50kmで(MWDもあるからなんとかなるよね?)とか思っていたんですが、長距離ミサイルがわっせわっせと押し寄せてきたものですから、成す術がありませんでした。

  タレットと弾薬にかけたお金がものすごく無駄遣いです。

  どういうわけか、バカみたいなFitを考案すると試してみたくなるという悪い癖があるため、今後もいろいろ試してみたいと思います。





  というわけで、ミッションするなら防御はしっかりとね! というお話でした。

  防御の基礎については、先日のPOSTで記載しました。

  ひとことで言うと、
「乗る船の Med Slot と Low Slot の数で、防御方法を決めたほうがいいよ」ということになります。

  また、いろんな防御モジュールを組み込むのではなく、シールドならシールド、アーマならアーマ防御に特化したほうが、最終的な強度が高くなることも覚えておきましょう。
(Hull防御はネタにしかならないので、戦場に出る前にみんなに自慢しましょう)



  今回は、属性防御です。
  一般に、Lv3 の Kill Mission あたりから、敵の攻撃属性に合わせて、自分の防御属性を設定したほうがよい、と言われています。

  属性? すなわち、火と水と風と土ですね。(そんなわけがありません!)

  EVEの世界における、攻撃と防御の属性は、4つあります。

  EM(電気)/Thermal(熱)
             /Kinetic(貫通)/Explosive(爆発)

  がそれです。

※ Kinetic については、通常訳では「運動エナジ」ということになりますが、個人的に貫通エナジと認識したほうがイメージしやすいため、このブログでは「貫通」として表記しています。



  それぞれのイメージは、なんとなく分かるでしょうか。
  シールドとアーマの基本的な防御特性と併せて考えると、理解しやすいかもしれません。





これの右の部分にある、














これが、防御の属性に関する項目です。

  この画面では、何も装備していない状態ですが、すでに属性防御耐性があります。



【 Shield 】
  Fit画面では、盾のマークで描かれているのがシールドです。

  Shield は Armor を保護している電気的な防御皮膜で、ダメージを受けた場合にも自動回復能力があります。
(この自動回復能力を特化して、キャパシタ消費するモジュールを使わず回復させる防御形態を Passive Shield 、キャパシタ消費する Shield Booster などを利用して回復する防御形態を Active Shield といいます)

  HPは1407(これはスキルによって変動します)で、下の937sというのは、0%のシールドが100%に自然回復するのに937秒かかるよ、ということを示しています。
  防御属性は EM 0% / Thermal 20% / Kinetic 40% / Explosive 50% とあります。

  つまり、電気/熱の性質のダメージに弱く、貫通/爆発に対して強い、ということです。


【 Armor 】
  Fit画面で、鎧のマークで描かれているのがアーマです。


  Armor は Structure(一般に Hull と呼ばれることが多いです)を覆う装甲で、シールドと異なり自己回復機能はありません。
  アクティブモジュール、Armor Repair を使用して自己修復するか、Remort Armor Repair を投射してもらって、修復してもらうかのいずれかになります。
  防御属性は EM 50% / Thermal 35% / Kinetic 35% / Explosive 10% とあります。

  これは、爆発のダメージに弱く、電気に強く、熱と貫通は多少の耐性を持っている、ということです。


【 Structure / Hull 】
  Fit画面の鎧の下、トラス構造の立方体で描かれているのが Structure(Hull)です。

  Structure(Hull)は船体の基幹構造です。この耐久力が0になると、船は破壊されます。
(ちなみに Hull は 全ての属性に対して 0% です)



 
  これらの基本属性は、Tech1 の艦船でも、Facごとに若干異なるようですが、その差はわずかです。

  先ほどの Slot による防御特性を考えると、シールド防御に適した艦船は、シールド防御をする限り EM / Therm 攻撃をする敵には弱いことになります。
  また、アーマ防御に適した艦船は、Exp / Kin 攻撃をする敵に弱いことになります。



  では、スロットの少ないほうでも、シールドと装甲の防御形態を変えるべきでしょうか。
  状況によりますが、ちょっと奇抜なFitであることは否めません。

  通常、Armor 防御の場合は Low Slot を3~6つ使用します。
(苦手とする Exp 属性の場合、5つ以上が理想的です)。
(リペアひとつ、主要ダメージ属性に対するハードナ2~3、二次属性に対するハードナ1~2)

  シールドも同様、Med Slot 3~6を防御のために使用することを前提とし、苦手とする属性が相手の場合は5つ以上が理想的となります。




  つづいて攻撃の属性について考えてみましょう。
(キャパシタやPGなど、Fitにかかわる部分についてのお話はまたいずれ)
  複数の属性を持つ Projectile Turret や Drone 、Missile については、後述します

【 Laser Turret 】
  Amarr 帝国の誇る Laser Turret は、EM / Therm に固定されたダメージ属性を持っています。
  単純に考えると、シールド防御をしている艦船に対して非常に優秀な効果を持つといってよいでしょう。

【 Hybrid Turret 】
  Caldari が得意とする(といわれている)Rail Gun 、Gallente 連邦が好む(とされる)Blaster は、ともに Hybrid Turret に分類されます。

  ダメージ属性は Therm / Kinetic に固定されています。

  シールド防御をしている艦船にも、アーマ防御をしている艦船にも、ほどよくダメージを与え、ほどよく防御される、ということになりますね。

【 Projectile Turret 】
  さて、では、Exp / Kinetic 属性で攻撃するのは?
  当然ながら、残った国、Minmatar です。

  しかし、Minmatar の Projectile Turret は、弾薬を選択することで、さまざまな属性で攻撃することが可能です。

  なのですが、そのT2弾薬は、すべて Exp / Kin に固定されています。
(T2タレットを使う方には、悩ましい問題でしょう)

  アーマ防御艦に対して、絶大な威力を発揮しそうです。

【 Missile / Drone 】

  さてさて Missile と Drone は、4つの属性を選べます。
  ミサイルなら弾薬を選択することで、特定の属性に特化した攻撃が可能ですし、ドロンは機種を選択すればOKです。
  相手がもっとも苦手とする属性を選んで攻撃すれば、与えるダメージは数倍になることだってありえるでしょう。



  防御属性の基本は以上です。



  次は、Mission をプレイする際に欠かせない、NPC海賊の見分け方と、得手不得手とする属性について説明してみましょう。

2011年12月19日月曜日

そのままどこかへ行ってしまおう

防御についての記述をしようと思っているのですが、なかなかスクリーンショットを撮る機会がありません。
 ええ、忘れちゃうんです。

 ログインすると「あの設計図は、どうなってるかな?」「あのT2品は、もう出来上がったかな?」というのが気になって気になって仕方ありませんし、Fit画面を開くと、いつもと同じモジュールの配置に安心しつつエージェントに声をかけたくなってしまうわけなんです。

 さて、そんな言い訳はともかく、今日は放浪生活の基本についてお話しましょう。



 放浪生活の理由はさまざまです。

 IDS堀をしているとなぜかやたらと妨害してくるHulk集団がいてイヤになっちゃったということもあるでしょうし、ここのエージェントが最近やたらと対Facミッションを配信してくるので、もうちょっと穏健派のエージェントと親しくなりたいということもあるでしょう。
 この土地に愛着はあるけれど、敵対Facで下がってしまった地位を、少しでも上げておきたいこともあるでしょう。

 あるいは単に、この街に飽きたから、次の街へ旅立ちたい、というのだってありです。
 放浪に理由なんて要りません。

 放浪にあたっては、今乗っている主力艦で移動するのが基本になります。
 たとえばミッションランナならベースになる戦闘艦。商人ならIDSや輸送FGかもしれません。
 採掘師は採掘艦といった具合でしょうか。
 もちろんフレイタなど、Shipハンガを持つ船で一網打尽に運搬できればベストですが、そうでなければ主力艦だけ持っていけばよいと思います。

 当然ながら、Low Slot は Expanded Cargohold で埋め尽くす。基本ですね。
 これでカーゴ容量が格段に上昇します。

 カーゴの中に、必要なモジュールや弾薬をどんどん放り込みましょう。
 こんな土地とは、今日を限りにおさらばです!



 Med Slot は、APしていて気がついたとき、ゲートまでの移動速度を上げられる MWDなどはいかがでしょうか。
 APしないという方は、空っぽでも大丈夫ですが、カーゴ容量を少しでも空けるために、何か装備するとよいと思います。

 さて、High Slot は?
 実は、一番体積の大きいモジュールをここに入れて Offline にしておけば、カーゴ容量が少しでも軽くなるという寸法です。(寸法といっても、長さとかがあるわけではありません)
 ミッションランナなら、間違いなく Small Tractor Beam をお勧めします。
 なんといっても 50m3 ですからね。FGクラスの積載量だと、ちょっと困りもののサイズです。
 また、トラクタビームは設計図を持っていても必要資材を集めるのが大変なので、最低ひとつは持っておきたいところです。

 私は小型艦でもサルベージ専用のFitを必ず用意しているので、必要なだけのTractor Beam は装備して移動します。
 残った High Slot には、Energy VanpireEnergy Destabirizer などはいかがでしょうか。

 カミカゼちゃんが、あなたの積荷を狙ってきたときの、ちょっとしたこけおどしにもってこいです。
(運良くそのまま逃げ切れるかもしれません)

 Med Slot 、余っていますか?
 もしも CPU と PG に余力があれば、Shield ExtenderShield Resistance Amplifier がお勧めです。

 パッシブモジュールなのは、APを想定しているからです。
(アクティブモジュールを装備するならば、手動ジャンプのほうがよいでしょう)

 積載量に余力があり、Expanded Cargohold をはずしても大丈夫な場合、アーマ防御艦なら空いたスペースに Armor PlateEnergized PlatingResistance Plating などを装備するとよいでしょう。
 あるいは、Med Slot で拡張したシールド防御をより強固なものにするため、Shield Power Relay を装備するのもありです。



 さて、BPOは何を持ってゆきましょう。
 まずはシャトル。必須ですね。

 それから常用する弾薬BPO。
 T1ドロンを使う人は、そのBPOも持っていて損をしません。
 現地でリグ販売をするならば、そのBPOも持ってゆくべきです。

 使用艦船によっては、FGのBPOも持っていると便利です。



 私は Slasher をシャトル代わりにFitして愛用しています。
 MWDと Overdrive Injector(買い物帰りのために Expanded Cargohold をカーゴに入れる)を装備、リグには Auxiliay Thruster を3つ装備すると、通常航行時でもシャトルより早くなります。
 もちろん、積載量はシャトルよりはるかにありますから、とっても便利です。

 あとあと、多少の大荷物を運搬するなら Magnate
 Expanded Cargohold II x3 と、Cargohold Optimization x3 を装備すると、積載量は 1000m3 を超えます。
 
 私自身は、この二つの船のFitに必要なモジュールとリグの設計図も持っていきます。
(MWDは、NPC海賊の落し物を現地調達すれば十分ですが)



 ついでといっては何ですが、あると便利なものが IDSのBPO。
 高くて買えない場合は、コントラクトのBPCを探してみましょう。
 10Run程度もあれば十分です。
 研究済みのものが、結構な安値で取引されていると思います。
 インポータントで輸送ミッションが出る前に、余裕ができたら作ってしまいましょう。
(移住するときは売ってしまえばいいんです)

 Tractor Beam と Salvager のBPOも、持っていると便利です。



 さぁ、準備は整いましたか?

 では、出かけましょう。
 よい旅を!

2011年12月14日水曜日

Fleet における小型艦の役割

先日、ふとしたことから「Fleet における小型艦の役割」について、意見を求められた。

 私は人にあれこれ言えるほど経験豊富なわけではないけれど、思う範囲で答えた。

 当然かもしれないけれど、Mission でも Fleet において 小型艦が担う役割はあり、またそれは時としてとても重要なものである。



 巨艦巨砲主義者は、実際によく見かけるところだ。
 Mission においても、小型艦よりは大型艦のほうがトータルの制圧力で勝っているかもしれない。

 実際に、AS(T2FG)では、数あるL4ミッションのほとんどは、クリアすることはできないか、多くの時間を要する(実際によく試しました)。
 しかし、Webにさえ掛からなければ(また始まったか、という失笑を覚悟の上で)L4ミッションもクリア可能ではある。

 この、艦船サイズとFleetでの役割について、今回は少し(少しだけ)掘り下げてみよう。



 まず、艦船には、大きくわけて
  • ドロン
  • FG( Frigate )
  • DD( Destroyer )
  • CL( Cruiser )
  • BC( Battle Cruiser )
  • BS( Battle Ship )
  • Capital とか、もっとおおきいやつ
に分かれます。
(最後のは、乗ったことがないからサイズがもう分かりません)
※参考URL:http://wikiwiki.jp/eveonlinejp/?Ship



 一般に小さければ小さいほど、機動性に優れるかわりに、CPU / PG / Capacitor / 各Slot数 といった基礎能力が低くなります。
(ドロンには搭乗できませんが)

 基礎能力が低い結果、FGやCLにLタレットや Cruise Launcher(対BS用長距離ミサイル)は搭載できません。
( Crucible 拡張によって、一部のBCはLサイズタレットを搭載できますし、T2FGの一部は、Siege Launcher や Bomb Launcher を装備できますが、これは特例です)

 小型のタレットの特徴は「ダメージが小さく射程は短いけれど、トラッキングがよい」ことです。
一方、大型タレットの特徴は「ダメージが大きく射程も長いけれど、トラッキングが悪い」ことです。


 ミサイルも、小型のものは爆発半径が小さく(これは艦船サイズによるダメージ修正に影響します)、爆発速度も速く(これは艦船速度によるダメージ修正に影響します)、射程は大型ミサイルに比べると短いです。

 当然、大型のものは、真逆の性能です。

つまり、
  • 小型のタレットやミサイルは、大型艦に対して撃破するのに十分なダメージを与えにくく
  • 大型のタレットやミサイルは、小型艦に対して数値どおりのダメージを与えられない
ということになります。



 なんの話をしているかというと、
「すべての艦と武装は同等サイズの艦かそれ以上の艦船を相手にするのに最も適している」ということなのです。

 だから、Lサイズのタレットやランチャでは、小型艦にたいしたダメージは与えられませんし、Sサイズの武装も大型艦にダメージを与えるのに時間がかかるわけです。

 FGとDDは、対ドロンや対FG/DD、せいぜいが対CL/BC。
 BSは対BSか対BC、せいぜいが対CL。

 といった具合に、同等サイズが敵として最適であり、サイズがかけ離れるほど最適なダメージを計上しにくくなるわけです。



 そうすると、BSに搭載できる大型武装はBC程度までの敵艦を撃破するのに適しているわけですが、FGクラスの「ダメージを出しづらい」艦船に囲まれて攻撃妨害(Web / Scram に始まり、電気吸収やECM)を受けると、なす術もなく破壊される可能性があります。

 FGの場合は、より大型の艦船からのダメージが入りやすい状態(ターゲットペインタやWebなど)を作られてしまうと、あっさり破壊される可能性があります。

 CL/BCは、ちょうど中間サイズであり、より大型の艦船も、小型の艦船も、危険な対象として考えなくてはなりません。
(相手からのダメージは比較的受けやすく、またこちらからのダメージは比較的入りづらいです)



 たとえば、BSには、125 Mbit/sec の Drone Bandwidth (攻撃力の高い Heavy Drone 5機を操作できる能力)を持つものが(砲艦でも)いますが、ソロではドロン艦を除いて、その能力をミッションで活かすことがほとんどできないでしょう。

 なぜなら、一般に言われるように、小型の艦船/ドロンを掃討するために、小型のドロンを搭載せざるを得ないからです。

 もしも、Fleet で練度の未熟な大型艦がほとんどであったり、指揮系統がきちんと成立していない場合、それぞれが小型艦に対しての備えをしないと、誰かの船が小型艦からの妨害を受けているのに誰も対処しきれず、そのまま破壊される可能性があります。



 もはやこれ以上の説明の必要はないでしょう。

 Fleet において、各サイズの艦船が力を合わせることは、ただの巨艦巨砲主義者の艦船が集まっていることに比べ、はるかに優秀な成績を残すことが可能なわけです。

 もちろんスキルの整わない間は、グループに貢献できているという実感を持つことが、なかなかできないかもしれません。

 しかし、あなたが、同等サイズの1隻を撃破することで、敵対勢力の能力は、明らかに低くなります。
 それは何も、大型艦を倒すほど偉くてすごい、ということではないのです。

 敵艦1隻の攻撃を、誰かが受ければ、ほかの誰かに対する攻撃が1隻ぶん軽くなります。
 それは何も、大型艦からの攻撃を引受けさえすれば、偉くてすごい、ということではないのです。


 先の照合から考えれば、大型艦の攻撃を小型艦が受け、小型艦の攻撃を大型艦が受ければ、予想よりはるかに少ないダメージで戦闘を終了させることができるでしょう。
 Web と Scram をBSが受け、その間にFGがそれを撃破する。
 大型艦の砲撃を至近距離で Orbit するFGが受け(近づけば当たりはしません)、それを味方のBSが撃破する。

 これが、PvE での理想的な Fleet の戦闘です。



 ただ大きなダメージを与える/ただ敵艦を破壊するならば、数値上のDPSだけを見るかぎり、大型艦が有利であることは事実でしょう。
(ええ、ええ。Stealth Bomber で高いDPS(EFTによるシミュレート)に気をよくして、L3ミッションに出かけ、それはそれはひどい目に遭いましたとも。
 よくよく考えなくても、魚雷で敵FGに、ダメージなんか入るわけないじゃない!)

 しかし、より有利に戦闘を進める/味方を守る、という考えをするならば、大型艦と同じくらい、そこに小型艦の存在が欠かせないものとなるのです。

 以前も書いたことがありますが、艦船(とくに大型艦)を破壊されることは、何よりのロスにつながります。
 敵を倒すことは立派な貢献ですが、自分の艦はもちろんのこと、味方を「守る」ことができて、はじめて立派な Pod Pilot といえるのではないでしょうか。

 そのとき、大型艦に乗るメンバが多いならば小型艦に、小型艦に乗るメンバが多いなら大型艦に乗り(あるいは中型艦で汎用的な役割を担い)、Fleet 全体の能力バランスを取る、ということが大切だと思います。

2011年12月5日月曜日

Tracking Computer のようなアレコレ

Science なんていうスキルは、ごくありきたりな、ミッションしかしないよ系ミッションランナにとっては、蛇足以外の何者でもないようなものである。

 それでも、インプラントを差したりする都合上、無視するわけには当然ゆかない。

 私の場合、スキルがほとんど何もない状態でもBPOからCopyを作ることができることを利用して、初心者のメンバにBPOの操作方法を勉強してもらうことが多い。

 生産は10連ミッションの必修項目に入っているので、経験者が比較的多い。

 しかし、BPOの研究やコピーは実際にするまで、どこをどうしてよいか分からないことも多い。
まして、開発をしてT2BPCにする際の注意点は、情報が少ない。

 結論からズバリと書いてしまうと、T2にするためのBPC(正確にはベースになるBPO)に研究(ME/PE)は必要ない。
 また、Copyの際にはBPOの Max Run を Copyの Run数に設定し、可能であれば20枚のBPCを作る。

 T2BPCは、通常(デクリプタなしの場合)10Runがその上限のようである。
(今のところ、例外を見たことがない)
 Max Run と比較して、Run数の少ないBPCで開発を行うと、Run数の少ないT2BPCになってしまう。

 データコアの消費は、BPCのRun数には関係なく、一度の開発で一定量を消費するので、コピーのRun数はMaxのほうがよい、ということになる。


 逆に、T1のまま、予備で使うためのBPCであれば、研究をしておくに越したことがない。 
 そして研究済みのBPOは、Kamikazeさんも目をつける商品なので、注意するに越したことはない。





 さて、防御の話ばかりだと退屈してしまうので、今回は攻撃補助のモジュールについて。

 EVEの世界では、攻撃補助のモジュールも実に多種多様に取り揃えられています。


 ミッションランナが多用する(と勝手に思っている)攻撃補助モジュールは、ざっと以下の通りでしょうか。
(以下、リンクはT2品)


Stasis Webifier (通称:Web)
 Med Slot を使用する、Active Module。キャパシタ消費量は、それほど大きくない。

 通常品の射程は10km。Targeting した敵艦の速度を激減させる。

 速度で敵の攻撃を回避するタイプ(要は小型)の艦船にとって、致命的な妨害になる。




Target Painter
 Med Slot を使用する、Active Module。結構なキャパシタを消費する。

 有効射程は30kmだが、Falloff Range も含めると、90kmの射程を持つ。

 ターゲットの Signature Radius(センサへの投影サイズ)を拡大する。

 また、対象のサイズの変化により、タレットのトラッキング上昇と同等の効果がある。



Tracking Computer
 Med Slot を使用する、Active Module。キャパシタ消費量は、それほど大きくない。
 敵艦を Targeting する必要はなく、搭載したすべてのタレットに影響を及ぼす。

 トラッキングと射程の両方にボーナスがあるが、スクリプトをセットすることで、トラッキング/射程のいずれかのボーナスに特化(一方のボーナスを2倍にするが、もう一方のボーナスは無効化)することができる。

 このスクリプトは、モジュール扱いのプログラムで、マーケットでは弾薬等に分類される。
 ただし、使用しても消耗することはない。



Tracking Enhancer
 Low Slot を使用する、Passive Module。
 トラッキングと射程の両方にボーナスがあるが、スクリプトなどはなく、ボーナスは固定。
 パッシブなので、キャパシタを消費せず、扱いやすいが、ダメージを上げる Weapon Upgrade Module と競合する。


※タレットやランチャのダメージ上昇モジュールは、すべて Low Slot を占有するため、このあたりの兼ね合いも Fitting においては重要である。




【 Stasis Webifier と Target Painter 】
 さて、これらのモジュールのうち、Webifier と Target Painter は、ともに小型艦に対して特に有効なものになります。
 FGやドロンに対しては、大きな効果を発揮するでしょう。
(なぜなら、こうした小型の船は「小さく」「速い」からです)

 ミサイルのダメージ減衰(爆発半径の大きい/爆発速度の遅いミサイルは、小型/移動速度の速い艦船に対してダメージ減衰が発生する)を緩和するので、この二つはミサイル艦にはなくてはならないモジュールといえます。

 また、このふたつは Meta4 品(Web / Target Painter)が、かなりの高額で取引されています。
これは、T2品と同等の性能であるにもかかわらず、必須スキルが低く、さらに機体負荷(CPU / PG / キャパシタ消費)も軽いためです。
 特にFGクラスの小型艦にとって、この機体負荷の軽さは大きなメリットとなります。

 Target Painter の「センサに対する投影サイズ(Signature Radius)を拡大する」という表記は、非常にイメージしづらいものだと思います(そうでもない?)。
 ゲーム画面上では、映画などで出てくる、銃器に装着するレーザサイトのような感じで描かれています。

 センサやレーダの投影サイズが変わるからといって、機体サイズが実際に変わるわけがなく、なのにミサイルのダメージが補正されたり、タレットの命中率がよくなるって、どういうことなんだろう、と思うのは僕だけでしょうか(生徒会長口調)。

 これ、レーザサイトの前身であるところの、ただのスコープ(拡大鏡)だと思えば、案外正しいのではないでしょうか。
 対象の実際のサイズは変わらないし、弾薬のサイズが変わるわけでもないけれど、より精密な射撃ができることによって、最終的にダメージを与えやすく、また命中させやすくなる、というイメージなのかな、と。



【 Target Painter と Tracking Computer 】
 トラッキングコンピュータに Tracking Speed Script を装備することで、トラッキングコンピュータは、トラッキングに特化した性能を発揮します。

 タレットにとって、Target Painter の Signature Radius 増分は、Tracking の増分に等しいと一般には言われています。
 それならば Tracking Speed をセットした T2 Tracking Computer は T2 Target Painter と同等の性能ということになります。

 では、この二つの差には、どんな差があるでしょう。


ターゲットペインタは、
・ロックした敵艦ひとつひとつに対して、そのつど起動する。
・消費キャパシタは大きめ(ミサイルや火薬砲など、キャパシタに依存しない武装との相性がよいのはこのため)
・Activation Time が長いので、敵艦を倒してから次の敵艦に投射するのに時間がかかることがある。
・ペインティングされた対象の Signature Radius が拡大されるので、他の味方艦船もこの効果の恩恵を受ける。
・ターゲットペインタは、ドロンにも効果がある(ような気がする)。

といった特徴があります。


トラッキングコンピュータは、
・トラッキングコンピュータは、起動してしまえばとりあえず自艦のトラッキングが向上する。
・他の艦船やドロンには、効果が伝播しない。

という特徴があります。


 使用する状況にもよりますが、トラッキングコンピュータは「自艦の」「タレット」だけという、限られた範囲に影響を及ぼすものだといえるでしょう。

 これも個人的な感想ですが、遠方の小型艦を、大型砲で狙撃する場合、トラッキングよりもターゲットペインタのほうが効果が高い気がします。



【 Tracking Computer と Tracking Enhancer 】
 トラッキングコンピュータと、トラッキングエンハンサは、ともに同じような効果のモジュールです。
 上記に記述したとおり「自艦の」「タレット」にのみ影響を及ぼします。

 いったいどんな違いがあるでしょうか。


トラッキングコンピュータは、
・キャパシタを消費する。
・Med Slot モジュールである。
という点が大きいな差になります。

一方、トラッキングエンハンサは、
・キャパシタを消費しない。
・Low Slot モジュールである。
という、真逆の特徴を持ちます。

 しかし、ダメージUPモジュールがLowSlotにしかないことを考えると、トラッキングエンハンサは、そんなに魅力的には感じないかもしれません。

 スペック的に見ると、トラッキングエンハンサの射程距離増分は、トラッキングコンピュータに Optimal Range Script を装備しているのと同等のものになります。
 そのうえ、トラッキングも上昇し、キャパシタを消費しないので、Low Slot を使ってしまうだけあり、かなり優秀なモジュールといえます。

 では、Tracking Computer はダメな子でしょうか?
 そんなことはありません。

 その名の通り、Tracking Speed Script を使用して、トラッキングに特化した場合、エンハンサの3倍ほどにもなるボーナスが得られるので、十分な効果を発揮するでしょう。



 ただ、トラッキングを強化するよりも、Range を強化して遠距離射撃をするほうが、効果の高いこともあります。
 たとえば、Mサイズブラスタなどで、Opt Range が 3000m ほどの場合、3000m の半径距離を Orbit していると、機体速度によっては、トラッキングが間に合わないケースがあります。

 このとき、トラッキングを上げるよりも、Opt Range を上げて Orbit 半径を大きくするほうが、命中しやすく、また機体制御が容易になることがあります。
(私個人の場合、MWDとブラスタを使用するため、敵艦の至近でのMWDの On/Off をはじめとした速度調整や移動方法の選択は、遠距離狙撃のときとは比にならない忙しさです)

 大型艦に近づくほど、Tracking よりも Range を重視したほうが、命中率だけでなく戦闘可能範囲や最適戦闘距離が拡大し、戦闘がしやすくなるでしょう。
 小型艦の場合は、肉薄して攻撃するために Tracking を向上させるもよし、少しでも戦闘可能範囲を広げるために Range を上げるもよし、といったところでしょうか。

 なにより、使用する武装との相性を考えながら選択するとよいと思います。

 私の場合は、船にもよりますが、Low はダメージUPのモジュールを装備し、Med は Tracking Computer を Range に特化して装備することが多いです。




 今回は、かなり詰め込んだ内容になってしまいました。
 しかし、こうした「競合するモジュールとの差」をよく知ることが、大きな意味を持つこともあるかもしれません。

2011年12月4日日曜日

パイロットになりたての頃(その3:防御の基礎)

先日、友人をEVEに誘った。
 より正確にいうと、友人の家に行って、インストールからアカウント作成を付き添って行い、トライアル開始からチュートリアルまでを教えながらプレイしてもらった。

 以前から興味を持っていた様子だったので、ちょうどよかったのだけれど、仕事が忙しくなってあまりログインできないうちにトライアル期間が終わってしまったようだ。
 今度は Buddy Program で誘ってみようと思う。

 私自身は、トライアルを3回くらい試した。

 とにかく、システムを理解する以前に操作が理解できず、納得が行くまでそれくらいの期間を必要としたのだ。



 最初にわからなかったのは、Mission Object と Objective Location。
 特に Objective Location は Jurnal 画面や People & Places にも表示され、右クリックからも、Set Destination / Warp to を選択できる。

 が、そのシステムの理解に、かなりの時間を要した。

(いかに乏しい言語能力でプレイしているかがうかがえる)

 彼が操作でつまづくのを見るたびに「ああ、私もそうだったなぁ」と思った次第。

 そう、Fitting なんかより、操作のシステムを理解することが最初の障壁だったのだ。



 とはいえ、そのハードルは徐々に低くなりつつある。
 今回の試験的な日本語化で(決済の不安はまったく解消されていないが)分かりづらい項目が日本語化され、多少でも敷居が低くなったのは事実のように感じる。

 まして、チュートリアルと10連ミッションが日本語化されれば、基本の操作を覚えるのは以前ほどにはむつかしくないだろう。

 Set Destination とAdd Waypoint の違いで、混乱していた頃とは、様相が変わってくるかもしれない。



 私自身は、時間の経過とともに、T2/T3の小型艦に興味がシフトしていった。
 最初は交易で生計を立て、CLを無視してBCに乗り、やがてBSに乗れるようにもなったが、やはり小型艦の爽快感は格別だと思う。
(とくにMWDが気持ちがいい)

 ミッションばかりだとしたら、今頃はきっと飽きていたかもしれない。
 現在は、交易の知識は、Corpの資産管理と運用に役立っている。

 現在のT2開発/生産は、社内福利厚生としての意味しか持っていないが、T2生産能力をもつメンバが増えれば、販売も可能になるかもしれない。



 さて、そんな情勢の変化を踏まえつつ、今回からの数回は、防御についてお話してみましょう。

 ミッションランナの間では「攻撃力よりも防御力を優先する」というのが通説になっています。
 ファンタジーRPGでも「剣より先に鎧を買え」とよく言われるように、死んだら元も子もないわけです。

 そんな私は、海賊CL Vigilant でL4ミッションをするとき(T1CLですが、まぁ、スキル次第で何とかなります)、ハードナを3つにして MFS を優先したあまり、船を灰にしたことが2度あります。

 攻撃力を優先したいと思うなら、ソロで高い船に乗って、灰にするべきです。
 そうすると、いろいろ勉強になります。

 もちろん、Fleetを組んで、平均的な価格の船に乗っていれば、灰にもならず、ダメージも分散されるので、それだけで生存率は高くなります。

 しかし、それではFitの勉強としては不十分です。

 Fitに余裕があることと、Fitで油断をしていることは、まったく異なることなのです。

 Fleetだと、油断をしているFitでも、退避さえうまくいけば大丈夫です。
 Tank役がいれば、ダメージはいずれその人が集中して受けてくれますし、退避して戦場に戻る頃には、ほかのメンバによって敵艦船は減っているはずです。

 けれども、ソロだとそういうわけには行きません。
 仮に退避に成功しても、戻ればダメージは自分がすべて引き受けなくてはなりません(ドロンを囮に出す手がありますが(^m^))し、戦場の敵艦も、自分で倒さなければ一隻として減ることはありません。

 Fitによって少しでも優位に立てる知識を身につけることが、生存率を高めることになるわけです。



 なぜ生存率を高めることが必要かというと、弾薬やモジュール、ドロンよりも何よりも、艦船が高いからです。
 保険に入っていたって、損失の全てが補填されるわけではありません。
 また、再度すべてを取り揃えるのにかかる時間ももったいないです。

 いま、さらさらっと書きましたが、これがとても大事なことなのです。

 費用対効果において、生存し続けることは、とても効率がよいです。
 逆に、艦船を失うことは、最悪の効率となります。
 つまり、艦船がなくなることは、どんなにリスクヘッジをしていても、金銭的にプラスになることは絶対にありません。
(これはミッションのお話で、Kamikazeさんは違います)

 この、時間とIskの損失が、どれほどひどいものであるかを知るために、高い船とモジュールを使って、油断したFitを原因として、きちんと船を灰にする経験をしたほうがよいと思うのです(私はそこからしか学べませんでした)。



 さて、前置きが長くなりました。

 防御は Armor か Shield いずれかに特化してFitするのが一般的です。
 さらに、艦船のスペックで、どちらの防御形態が得意なのかを見極める必要があります。

 基本的には、艦船の Med Slot と Low Slot の数で、それを判断します。



 たとえば、Caldari の誇る ミサイルCL Caracal は、Med Slot が5であるのに対して Low Slot は2つです。
 Gallente の ブラスタCL、VigilantThorax は、Low Slot が Med Slot に比べて多いです。

 シールド関連のモジュールの多くは、Med Slot を多用します。
 一方、アーマ関連のモジュールは Low Slot を使用するものが多いです。

 このため、この Caracal という船は、Shield 防御に適していることになります。
 また、 Vigilant や Thorax は、Armor 防御に適している、というわけです。



 では、Ishtar という船はどうでしょう。

 この船は、Med と Low のスロット数が、まったく一緒です。
 あまり多くはありませんが、こうした艦船も存在します。

 こうした艦船は、どちらの防御を使ってもそれなりにこなせる、ということです。

 ベースのHPは、Armor の方が高いので、若干 Armor 防御寄りですが、それよりもシチュエーションや自身のスキルに合わせて、より優位な防御体勢を整えるほうがよいでしょう。




 今回はここまでです。

 次回は、防御の属性の基本について、ちょっと学んでみようと思います。