2011年10月28日金曜日

パイロットになりたての頃(その2)

 ミッションランナのみなさん、こんにちは。

 決済方法などの関係で暗いニュースが立ち込め、若すぎてなんだか分からなかったことがリアルに感じてしまうこの頃ですが、いかがお過ごしでしょうか。


 ミッションランナの基本といえば、引き撃ち(敵との距離を保ち、離れながら掃討してゆく)および遠距離射撃です。
 できうるならば、敵の射程外からぱしぱしと叩き落してゆきましょう。
 というようなことが Wiki にも書いてあります。当然です。基本です。

 私にも、当然ながらそんな時期がありました。
 だから、拾ったブラスタのステータスを眺めて、愕然としたものです。



 CL以上の艦船に搭載可能なMサイズブラスタのうち、高威力のシリーズ Heavy Neutron Blaster(リンクは Meta0 モジュールです)でさえ、スキル補正なしだと 3000m で威力減衰が始まり、+5000m より先ではほとんど当たらないか、当たってもダメージが激減します。

 FG以上の艦船用、Sサイズブラスタ Light Neutron Blaster(リンクは Meta0 モジュール)だと、最適射程は 半分の1500m 、有効射程も半分の2500m 。
 スキルやモジュール、弾薬の補正を考えない場合、4000m より先の敵にはほとんど当たらない。

 まして、威力を追求して Antimatter Charge なんて使おうものなら、RangeBonus -50% ということで、Optimal 750m(!!) + Falloff 1250m で 2000m から先の敵にはもはや使い物にならなくなります。

 今日び、地球の武装だって、もうちょっと遠距離のものがいくらでもありますぜ?
 この宇宙航海時代に、ゴルゴ13もせせら笑うような至近距離戦闘を覚悟しなくてはならないのです。



 カルダリっ子の私が、当初使っていた武器 150mm Railgun(リンクは Meta0 モジュール)はSサイズでも 18000m 先の目標に当たります。(Optimal 12000 + Falloff 6000)。

 通常、NPC海賊のFGクラス艦船が Orbit(周回)を開始するのは、こちらとの距離が 5000~15000m 程度のとき。
 相手の射程にもよりますが、20~10kmの距離で引っ張りながら一隻ずつ倒していけばよかったのです。

 逆にいえば複数のFGから 10000m 以内の距離で囲まれている場合は、非常に危険であることを意味したわけです。

 で、そこに有効射程 500m そこそこの、銀玉鉄砲のような武器を引っさげて、いったい誰が飛び込むっていうの? 阿呆か!
 と思ったわけです。



 さて、そんな私も、今ではブラスタ使いです。
 ええ、ええ。
 L4ミッションで、MWDを使って、敵に急接近します。
 全ての敵からターゲットを集めることもしばしばです。
 最適射程はスキルやモジュールで補正しても 2000m 程度です。
 PvPか! とツッコみたくなるような、至近距離戦闘です。

 Corpメンバからは「特攻魂」「切り込み隊長」「こういうのって性格出るよね」などなど、それはひどい言われようです。



 さて、今回は、そんな武器の特性のうち、タレット(Turret:砲塔)の数値を見てみましょう。

 Wikiのページ:
 http://wikiwiki.jp/eveonlinejp/?System%2FWeapon%2FTurret%20Guide

 まぁ、だいたい載ってますね。
 私感ですが、Optimal Range と FallOff Range は命中率だけでなく、威力にも影響している気がします。
(ブラスタの場合、てきめんに)

 いずれお話しする機会もあるかもしれませんが、ビームとパルスは EM(Energy:電気系)とTherm(Thermal:熱系)ダメージに固定。
 レイルガンとブラスタは、Therm と Kin(Kinetic:貫通系)ダメージの固定。

 Projectile タレット ( AutoCannon と Artillery Cannon ) は特に Exp(Explode:爆発系)ダメージに優れますが、弾薬で様々な属性を選べます。
(その汎用性の高さ、キャパシタを消費しない利便から、タレットはかなりの高値です)


 タレットで重要なのは、射程距離(Optimal/FallOff)のほか、Tracking でしょうか。
 敵艦に対する砲塔の運動性能だと思ってください。

 どんなに威力の高い武器でも、当たらなければ意味がありません。
 適正な射程にきちんと収めること、敵と自機との相互運動による位置関係と角度の変化を、タレットのトラッキングに収めること。
(これも私感ですが、タレットの最終性能としてのトラッキングに対し、その 2/3 程度以下の角速度かつ、サイズの適合する相手であれば、適切なダメージが出るような気がします)

 つまり、トラッキングが 0.15 rad/sec なら 0.1 rad/sec 以下、MサイズブラスタならCL以上の敵に対して、もっともまともにダメージを与えられる(気がする)というわけです。
 より小さな敵に対しては、俗称「軸あわせ」が必要です。
 一番簡単な方法は、敵から一直線に離れる、もしくは近づく方法です。
 これによってトラッキングを最小にし、敵艦の運動方向に対して正面から射撃するわけです。

 小型艦に至近距離を Orbit されると手に負えなくなるのは、こうした理由です。
 逆をいえば、至近距離を敵のトラッキングより早く Orbit できれば、どんな大砲に狙われていようと関係ないわけです。
 私がブラスタ機体でミッションを(命からがらとはいえ)こなせているのも同様の理由です。
 もちろん、いずれかの敵に近づくということは、他の敵から離れることを意味することもありますから、最適射程かつ最小トラッキングでこちらを捕捉する敵が、なるべく少なくなるような戦略構築が必要です。

 時には集団から大きく離れて(各艦の速度差で)集団を分離させたり、小型艦をドロンに先に殲滅させたりもします。

 これに気がつかせてくれたのが、私の場合は AS(Assult Ship)Ishkur です。
 主武装ブラスタで、スキルさえ整えば5機までの Light Drone を展開させてくれます。
(セントリドロンを1機展開したこともありますが、あまりお勧めできない結果でした(笑))

 とても思い入れの深い船なので、またいずれ紹介するかもしれません。



 このように、武器の射程とトラッキング(さらにいえば敵艦船サイズの相違)によって、最適な距離と速度、運動方法が変わります。

 こうした、武装特性と運動をミックスした戦術の適用と戦略構築もEVEの(主にPvEでの)戦闘における楽しみの一つです。

 え、大型艦? あれはただの的です。乗りませんよ、私は。

2011年10月26日水曜日

MWDをT1Shipで。

 何故だか分からないけれど、ミッションの実入りがよくなった。
 良くなったといっても、私のことだから、たかが知れている。

 でも、よくなった気がして、嬉しい。
 嬉しいけれど、貯めるよりも使うことに喜びを感じる私は、ちょっとした遊びを思いついた。



 自分が乗れる T1Ship に MWD を装備して 5~10min. 以上稼動できる Fit を考案したいと思っていた。
 しかし、BSは Amarr しか乗れず、武装のキャパシタ消費とMWDの相性が悪く断念(私は当然BSLv4である)。
 Amarr BS で懲りてからというもの、BSには乗らないことにしたので他国のBSには乗れない。
( L4Mission に出る気満々の私)

 そこで白羽の矢が立つのはBCである。
( それでも L4Mission に出る気満々の私)



 当然ながらMWD装備ということは、接近戦が前提になる。

 BCは各国のものが乗れるので、いろいろEFTでシミュレート。

 当然だけれど、Caldari はシールド防御が災いし、最悪だった。
 ブラスタ装備にした Felox も Heavy Assult Missile 装備にした Drake も、攻撃/防御とも中途半端。即死が目に浮かぶ。

 ブラスタ使いなら、と Gallente のお魚 Brutix を選択したが、どういうわけかDPSが思わしくない。
 一方、みるみん(Myrmidon)はハードナを4つ、リペアひとつで、Stable にすることも可能なうえ、DPSは Brutix よりも良好。

 Amarr は Harbinger が健闘したが DPSでは Myrmidon の方が上。
Minmatar は Armor防御の Hurricane がスピードも火力も健闘したのだけれど、ごめんなさい、火薬砲のスキルが低いんです私><

 そんなわけで、意気揚々と「みるみん」でL4ミッション「Anomaly(3/3)」に出陣しました。
(相手は Drone でしたね)



 恥ずかしながら、Fitはこんな感じ。

[Myrmidon MWD]
Medium Armor Repairer II
Armor Explosive Hardener II
Armor Explosive Hardener II
Armor Explosive Hardener II
Armor Kinetic Hardener II
Magnetic Field Stabilizer II

Y-T8 Overcharged Hydrocarbon I Microwarpdrive
Cap Recharger II
Cap Recharger II
Cap Recharger II
Tracking Computer II

Modal Ion Particle Accelerator I, Antimatter Charge M
Modal Neutron Particle Accelerator I, Antimatter Charge M
Modal Neutron Particle Accelerator I, Antimatter Charge M
Modal Neutron Particle Accelerator I, Antimatter Charge M
Modal Neutron Particle Accelerator I, Antimatter Charge M
Modal Neutron Particle Accelerator I, Antimatter Charge M

Medium Capacitor Control Circuit I
Medium Capacitor Control Circuit I
Medium Capacitor Control Circuit I


Hammerhead II x2
Hobgoblin II x1
Ogre I x2



 結果ですが、けっこうあっさり灰にされました(笑)。

 私の嫌いな Web と Scram にてこずり、BSからの集中砲火を受けました。
 きちんと全ての相手を確認して、先に小型機を処理しておけば、なんとかなったような気もします。
(実際、BS相手にはいい勝負をしました)

 DPSと速度、防御力は申し分なかったようにも思います(ええ!灰になりましたけどね!)。
 戦術負け、ドジオペレーションが悪かったんです、きっと。
 出費は保険料も含めて 50mil ほど(リグは自作だし、ほとんどのモジュールはステーションに転がっていました)で、保険金が 30mil 入りましたので、差し引き 20mil の損害ですが、楽しかったなぁ。。。

(のちほど、別の船で仕返しに行って、蹴散らしてきましたが)

 いずれまた同じ Fit で、L4ミッションにチャレンジしてみたいと思います。
(ぜんぜん懲りていない)

2011年10月24日月曜日

つららという人

 EVE Online のことを、私はロールプレイングゲームだと思っている。

 そこには生態系が構築されていて、人々は何らかの形で、自身が演じたいロール(役割)を演じている。

 私自身は「つらら」という人格が好きだし、それを演じているのが楽しい。



 つららは、とてもドジなタイプで、好奇心が旺盛である。
 お金を儲けることよりも、毎日を楽しく過ごしたり、誰かの役に立ったり、新しい発見があることに喜びを感じる。
 おかげでお金は貯まらない。

 その性格がまるまる反映されたスキルは、器用貧乏もはなはだしく、記憶しているスキル数は200を超えている。
 科学系のスキルブックを軒並み買い揃えたこともある。
 おかげでお金は貯まらない。

 その時々の興味でスキルの方向性を変更し、船や武装もひとつの国家に集中しない。
 熱しやすく冷めやすいので、スキルをLv5にすることにはたいてい耐えられない。
 気分屋で、調子に乗って暴言を吐いたりすることもあれば、機嫌を損ねて無口になっているときもあり、本来的にお調子者である。

 けっこうな頻度でミッション中に船を落としていることを、少し恥ずかしく思っている。
 おかげでお金は貯まらない。

 基本的に、人には親切に接したいと思っている。
 また、親しくなった人と離れることをとても悲しみ、仲たがいすることは好まないため、自分の意見を容易に曲げる。
 そのためか、実際には孤独を好む性質もある。
 おかげでお金は貯まらない。
 
 カルダリ生まれなのだけれど、企業体質で利益優先の考え方にはそれほどなじめず、祖国を離れあちこちを放浪するようになった。
 貴族気質のAmarrは、本来あまり好きになれないはずなのだけれど、カルダリとの友好国であることもあり、それほど嫌いではない。
 ガレンテは、その自由な気質と空気がとても好きである。
 ミンマタの反骨精神はとても好きだけれど、治安のよい場所が少なく、ちょっと近づきがたく感じている。
 おかげでお金は貯まらない。



 どういうわけか私の中で、つららは「お金が貯まらない」性格付けをされている。
 宵越しの銭は持たない、と言えば格好はつくかもしれないが、1b貯めるなんて考えることもなく「100mil のスキルブック買っちゃった!」とうれしい悲鳴を上げていることだろう(どうせ Lv5 にはしないくせに)。

 プレイヤである私の生活や性格は、つららとは異なる部分も当然ながらある。
 だからこそ余計に、つららを演じているのは楽しいなぁ、と思う。

2011年10月18日火曜日

パイロットになりたての頃(その1)

 最近、私たちのCorpでにわかに脚光を浴びているのがMWDである。

 キャパシタを大食いし劇的な高速航行を可能にする代わりに、Signature サイズを+500%、つまり6倍のサイズに換え、敵のロックオンを容易にしてしまい、タレットの命中率を上げ、ミサイルの被ダメージも上がってしまうという諸刃の剣だ。

 実際のところ、ミサイルのダメージは速度の関係で相殺される感が強いが、タレットによる被弾は痛い。本当に痛い。

 尋常ではないキャパシタ消費量はPG占有量とあいまって、ミッションランナーにとって致命的である。
 なぜなら Fitting の際に、リペアやシールドブースタとの相性が最悪なのである。
 これでは長くて数十分にも及ぶような戦闘で、戦場に残ることがむつかしくなってしまう。

 ところが、電力系のスキル(Energy Management / Energy Systems Operation)がLv5になり、Navigation スキルで消費キャパシタを軽減できる(MWDの場合 High Speed Maneuvering)ようになり、PGを強化したり(Engineering)、モジュールのPG占有量を軽減するスキル(Advanced Weapon Upgrade)を覚え、電気系のモジュールやリグと併用するうちに、なんとかなるようになるのだ。

 中には、Ship Bonus でMWDに対応できるもの( SacrilegeDeimos、T3Ship など)もあり、うまくすればリグの対応だけで、MWDを常時使用してもキャパシタを安定させられる。

 これには本当に驚いてしまった。

 さらに、私のおぼろな記憶では、以前はミッションエリアでのMWDは、Deadspace だと使用できなかったように思うのだけれど、その規制がゆるくなっているように思える。
(少なくとも、私は今のところ、使えなかったためしがない)

 MWDの船に乗り始めると、もうだめだ。
 ABの船でさえ、遅いと感じてしまう。

 もともと私はBSに乗っていると戦闘中でも余裕で寝てしまう。
 Armorダメージのアラームで目覚めることもたびたびだったし、ひどい場合はHullにダメージが浸入した警告であわてて退避しようとして、もちろん見事に卵になったこともある。
 あれは船の速度が遅いからだと信じて疑っていないが、Fitting にも問題があったかもしれない。

 ・・・とにかく、BSとは相性が悪いので、最近はあまり乗らなくなってしまった。
(もちろん、最近ではEFTでMWDを装備したBSのFitを考えているが)



 そこで思い出した。

 最初の、まだ学校を卒業したばかりで、右も左も分からずにいた頃、Fitting はおろか、スキルとFitの相関性も理解できていなかった頃が、当然私にもあったのだ。
(ダメージ属性なんて、その存在も知らなかった)

 CPUはまだ理解が容易だったけれど、キャパシタ と Power Grid の違いも分からなかった。
 Ship Bonus を無視して、拾ったモジュールを、学校から与えられた船に、意味なく Fit していた。

 もちろん、Wiki などを見ながら、徐々に理解を深めていったのだけれど、それでも理解しがたかった。
(in Game の JP-CH は、嫌な思い出があって、最初のとき以来、何も質問したことはない)



 今回から、ときどき、そうした失敗を書いていきたいと思う。
 もちろん、私のようにドジな質問をしなければ、JP-CH でも、いろんな人が温かく応援してくれるだろう。
 しかし、恥ずかしくて質問できない人や、そもそも何が分からないのか分からない人だっているように私は思うから。



 初めての今日は、キャパシタ(Capacitor)と PG(PowerGrid) について。

 まずはWikiのFittingの基礎に関するページを見てください。
(これで説明を終わります、ということではありませんからねっ)

 中ほどにピクチャがあります。
 Gallente のドロン艦 Vexor です。正面から見ると、愛嬌のある笑顔がすごくかわいい船です。
と、今回は、艦船の紹介をしている場合ではありませんね。
(実は、乗ったこともない艦船にいたるまで、もっともらしく紹介するのが大好きです)



 この画面の右上に、
「Capacitor」と書いてあります。

 下中央右寄り「CPU」の下に、
「PowerGrid」があります。

 キャパシタのところにある「1500GJ/334.69s」というのは、この船の電池の蓄電量が「1500GJ」で、フル充電するのに「334.69秒」かかるよー、という意味です。
 実は、それほど気にしなくてもいい数値です。
 




 PGとキャパシタは、ともに電気系のステータスです。
 日本語では、電源とか電池とか言われたりしますが、どっちにしても私にはちんぷんかんぷんです。

 ※ついでといってはなんですが、私は、家電をはじめとする、電気にはうといです。
 うといから、PGとキャパシタが理解できなかったんです。
 でも、うといなりに、がんばって説明してみます。
 


 家庭の電気にたとえると、定格電流の上限を決めて契約していますね?
 その定格電流以上の電流を使ってしまうと、ブレーカが落ちたり、ヒューズが飛んだりします。
 実際に、飛ぶといってもどこか遠くに飛んでいってしまうのではなくて、溶断して電気が流れなくなるだけなのですが、そんなことはどうでもいいですね。

 ところで、最近は、ヒューズが飛ぶなんてことはほとんどなくなりました。
 もしかして、なくなってしまったのでしょうか、そうだとしたら、いったい誰の魔法でしょうか、実に不思議です。



 私たちパイロットの乗る船も、船ごとに、その定格電流が決まっていると思ってください。
 これがPGです。
 それを超えると、活動ができなくなってしまうので、あらかじめ(Fitの段階で)超えないようにする必要がある、というわけです。




 さて、続いてはキャパシタです。

 同じ電流量であっても、電圧が高いと消費電力量は増えてしまいます。
(「W=V×A」でしたっけ?)

 同じようにモジュールごとに必要な電圧は異なり、それはモジュールの規定の電流量とは(無関係ではないのですが)まったく別のものなわけです。


 で、本体の電池の蓄電量(キャパシタ)は限られていて、発電能力(RechargeRate)は決まっており、それを各モジュールが消費してゆきます。



 発電量が消費量を上回っていれば、その船の発電系は安定(Stable)します。

 先ほどのピクチャの「Capacitor」の項目に 緑色で「Stable」と誇らしく書かれているのが、それです(モジュールを搭載していないので、当たり前ですね)。

 Wikiにもあるとおり、発電機は、キャパシタの残量が100%~30%に近づくにつれ、発電能力が高くなります。
 しかし、30%を下回ると、急速に発電力は低下してしまいます。

 もしも、先ほどの「Stable」の場所に、赤い文字で「Lasts: **m**s」と記載されていた場合、
「全てのモジュールを起動すると、満タンだったキャパシタは**分**秒で枯渇しちゃうよ!」
という意味になります。

 時々、この「Stable」を日本人プレイヤは「永久機関」と言ったりしますが、これは
「発電と消費のバランスが取れているので、ずっとモジュールを起動していられるよ」という意味です。
(永久に、出力が入力となってぐるぐる回る回路が確立したわけではありません)



 ちなみに、PGはCPUと同じように、Fitting 画面の右下に、円弧状のバーグラフになって表示されます。
(青がCPUで赤がPGです)

 Fitting の際、モジュールが半透明(オフライン)になったりして、メッセージが出ることからも、かなり容易に把握できます。

 一方キャパシタは、グラフなどで分かりやすく表示されているわけではありません。
 上にちょろっと小さく書かれるだけです。

 これがまったく理解できていなかったとき、いろんなモジュールを積めるだけ積んでミッション地に行きました。
 気分は上々、意気揚々です。

 そしてもちろん、ものの1分もしないうちにキャパシタが枯渇し、わけも分からないうちにHPゲージが軒並み真っ赤になってしまったこともあります。



 ベテランパイロットは皆、口をそろえて「キャパシタが大事」「キャパシタが大事」、「永久機関」「永久機関」と言いますが、それだけ電気系統の出力/消費バランスは大事、ということです。
(消費者金融のCMではありません)

 これらの現象をひとことで言うと「電気系マジヤバい」といったところでしょうか。

2011年10月12日水曜日

「あいつぶっとばしてこいよ」

 なぜだか分からないけれど、じりじりと、人が増えている。

 私は、あまり広告を打たない。
 でも、何らかの形で、誰かが見てくれることがあったのだろう。

 私はあまり世間話もうまくないし、マシンがMacのため、会話にはタイムラグがどうしても発生する。
 公開CHを用意しても、それを活用しきれる気はしないし、ついでに私は、本当はすごく人見知りなのだ。

 広告を見て、仮に人が来てくれたとしても、私のCorpに入った人に対して、どれくらいのサービスが提供できるのかはあやしいものだ。
 私の得意なことは、(T1の)弾薬やリグを作ることだ。
 とくに、初めてBCやBSに乗れるようになった友だちには、リグをプレゼントする習慣があり、それは今でも続いている。

 でも、そんなことはどのCorpでもしているんじゃないかと、私は思ってしまう。
 なぜなら、私はCorpなんか作らなくても、そのくらいは自分でしていたから。

 そうなると、ますますわからなくなってしまう。
 果たして、私のCorpは、入ってくれる人に、何ができるのだろうか。
 どうして人に入って欲しいのだろうか。人を増やして、いったい何をしたいのだろうか、と。



 そんなわけで、あまり広告を打たなくなってしまった。



 私のCorpにやってきてくれた新しい方は、どうもスタンディングに問題がある。
 もちろん、特定のFacのゲートをくぐったとたんに、包囲されて攻撃されるような人はさすがにいない。
 けれども、私にも経験がある。

 何も知らない頃、エージェントに言われるがままにミッション地に出かけ、ジャーナルに表示された敵の紋章がなにを指しているのかさえ、まったく知らなかったときである。

 今では友だちとの間で「あいつぶっとばしてこいよ」ミッションと呼ばれる、4大Factionの海軍などを相手取るミッションを、当時は何の疑いもなく、深い意味も分からず、引き受けていたものだ。

 あとでスタンディングがどのように影響するのかを知り、愕然としたのだけれど。

 ミッションを引き受ける上で、大切なことは、攻撃対象が誰か、ということ。
 ほとんどの場合、相手が誰であるかはジャーナルにも表示されているし、ジャーナルに明示されていなくても、Wiki などを活用することで敵の情報をあらかじめ入手することは可能である。
 大事なのは、エンブレムがどの国家(あるいは海賊Corpなど)を示しているか、ということで、それを知ることはEVE宇宙でのMission生活においては、必須といってもよい。

(それが身につくまでには、私はけっこう長い時間を要した(多分半年くらい))。

 そして敵が4大国のいずれかである場合、そのミッションは断る、ということ。
 私個人は商人活動もしているので、特定の国家でお尋ね者扱いされるのは、ちょっと困るのである。

 そのようなわけで、新しい方のスタンディング調整のため、現在はAmarrでFleet修行中なのです。



 先日、思い立って吉日だと思い、噂のT3CLに(今更ながら)乗ってみた。
 正直なことを書くと、私はあまりお金がない。
 お金があると、モジュールや船を買ってしまうからだ。

 なのでT3を買うのはかなりの英断だった。おかげでお財布の中は今でも 100mil に満たない。
 なんたることか、私の会社のメンバは、そのほとんどが私よりお金持ちである。

 最初は、以前のCorpでお世話になった方の Amarr T3 を見て、その優雅な姿に惚れ惚れとしたものである。
 しかし、今の私は、どういうわけか Gallente の T3 に乗っている。

 そうは言っても、Gallente のT3CLもなかなかに美しい。
 Subsystem を組み替えては、何度となく眺めている次第である。

 あと1~2週間ほどは、この地でST調整のための活動を継続する予定だ。
 メンバーには、どんなに美味しい条件をエージェントが差し出してきても「あいつぶっとばしてこいよ」ミッションだけは、引き受けないように釘を刺した。

 お金が溜まる気配は、いまのところ、ない。

2011年10月7日金曜日

かわいい船たち

 EVE Onlineのプレイヤで、宇宙船を好きになれない人はあまりいないだろう。

 いや。
 正直にいうと、私は最初、あまり好きではなかった。

 もちろん、これは私がカルダリ人であることも大きな理由のひとつだ。
 カルダリ生まれにもかかわらず、私はカルダリのデザインが好きになれなかった。

 左右非対称を通り越した破天荒な形状(どうしてそんな形にする必要があったのだろう?)、にもかかわらずのっぺりとしたテクスチャ、そしてやたらとピカピカ光る標識灯。

 学校の講師からときどき配布されるカルダリの艦船を眺めては、ため息をついたものだ。
 カルダリは科学の国ではなかったのか。
 ならばどうしてこんな「やっつけ仕事」みたいな艦船が多いのか、と。

 よい設計の最後には、よい装飾を。
 美しさは性能に裏打ちされ、性能は美しさを際立たせてこそだと、私は思ったのだ。

 もちろん「Advanced Military」の10連レクチャを終えたときにもらったDDは宝物になった。
(一度、Noob Killer に FPK されて愕然としたけれど、別の学校に行って、またもらったりしました)
 しかし、カルダリの船に共通した、不合理にさえ思える無愛想な形状、無個性な装飾性に、私は少しずつ嫌悪感さえ覚えるようになっていった。



 駆け出し商人だったあのころ、私はIDSよりもDD(それでもカルダリの)を好んで乗っていた。

 仕入れに使えるお金もわずかだったし「何が」「どこで」安く、あるいは高く取引されているのか。なによりどんな商材がどのような意味を持っているのかさえ、分からずにいた。

 JP-CHで「JitaがEVE宇宙最大の商都だ!」と知ってからは、分からないながらに、自分が使って便利だと思ったものを仕入れて売るようになった。

 そのとき、カーゴに入れている自分用の弾薬が邪魔になったのが、Amarr艦に乗ることになったきっかけだった。

 T1弾薬を買うお金さえ惜しみたかったあの頃の私にとって、カーゴを弾薬が圧迫しないことももちろんだけれど、弾薬がいらないということが大きな意味を持った。



 かくして私はAmarrの学校へ入学し、かの帝国のきらびやかな艦船に心を奪われたのである。

 シールドスキルが中心になりかけていた私は、急遽アーマ防御のスキルを学習し始め、ハイブリッドタレットとミサイルスキルを放り出し、レーザタレットの魅力に浸ったものである。

 数ヵ月後にはAmarrの誇る優美な防御型戦艦「Abaddon」にも乗れるようになり、それに気をよくしたこともあって、しばらくは Abaddon ばかり乗っていた。

 ただ、それでもやはり、小型艦が私は大好きだ。

 特に気に入ったのが、Amarrの重装FG「Punisher」で、私は今でもこの船が大好きなのである。

 どことなくペンギンを思わせる愛らしい外観、底面から覗くメカメカしいケーブル。
 きらきら光る装甲と、帝国らしい艶やかな装飾。
 スラスタの配置は過不足なく、たなびく光の尾も美しい。
 武装をすると愛嬌のある印象は一転、雄々しいタレットがターゲットを追いつめようと鎌首をもたげる。



 各国に好きな船はあって(もちろん、カルダリにだってある)大型艦の荘厳な感じも好きだけれど、やはりFG、せいぜいCLクラスのサイズが、何故か私は好きなのである。

 あの、愛らしさや親しみやすさが、その一因なのではないかと、密かに考えている。